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年金を担保にお金を借りる年金担保融資制度とは

 2017/12/24 国からお金を借りる   7,782 Views

年金担保融資制度とは「年金担保としての融資を唯一法律で認められた制度」です。保健・医療、介護・福祉、住宅改修、冠婚葬祭、生活必需物品の購入などの支出のために一時的に小口の資金が必要な場合に利用できます。

年金を担保として借りる制度は、公的な制度ですから金利も大変低く設定してあります。しかし

  • 融資までに1.5ヶ月~3ヶ月かかる(今借りたい!時には間に合わない)
  • 借入の目的は限定されている
  • 原則追加借入不可

といったように、とても便利なお金を借りる方法というわけではありません。

年金生活者の方が、高金利のローンを返済していくのは困難なので設けられている制度という点を前提に申し込みを検討する方法でしょう。

低金利で借りることを第一にしたい方は、年金担保融資制度の対象条件などを確認していきましょう。即日融資など希望がある場合は、カードローンなどを検討したほうが良いケースもあります。

年金担保融資の審査対象者

  • 次の証書を持っていること(現在年金の支払いを受けていること)
  • 厚生年金保険年金証書 (厚生年金基金および企業年金連合会から支払われるものは対象外)
  • 国民年金・厚生年金保険年金証書
  • 船員保険年金証書 (厚生年金保険とみなされ融資の対象。ただし、平成22年1月1日以降の事故による船員保険の障害・遺族年金は対象外)
  • 国民年金証書(無拠出制の老齢福祉年金、特別障害給付金および国民年金基金は対象外)
  • 労働者災害補償保険年金証書(石綿健康被害救済法に基づく特別遺族年金は対象外)

※各種共済年金および恩給は、対象外

ただし、生活保護を受けている方、生活保護終了後5年経過していない方、特別支給の老齢厚生年金を受給していた方で65歳時の年金決定手続き期間中の方、現況届、定期報告書が未提出の方、年金の支給が全額停止されている方、同一の年金で借入残高がある方、反社会勢力に該当または関係がある方は借入できません。

年金担保融資の限度額

借り入れ申し込み者本人が必要な限度額(次の3つの条件を満たす額の範囲)

  • 限度額は10万円〜200万円の範囲内(1万円単位。ただし、資金使途が生活必需物品の購入の場合は、10万円〜80万円の範囲内)
  • 受給している年金の0.8倍(年額。年金から源泉徴収されている所得税額に相当する額を除く)以内
  • 1回あたりの返済額の15倍以内

※融資額確認書類として「見積書」や「請求書」が必要

返済方法

独立行政法人福祉医療機構が、年金支給期間から直接引き落し。

融資利率

年金担保貸付:2.8%

労災年金担保貸付:2.1%

(平成30年10月3日現在)

連帯保証人

原則必要

※信用保証機関による信用保証制度の利用も可能(保証料が必要)

嘘情報に惑わされないように
独立行政法人福祉医療機構、年金担保貸付事業についてデマ情報が出回っています。「連帯保証人必須である」という内容。連帯保証人が必ず必要であるため、それが用意できない方は連帯保証人扶養のローンを推奨するという内容の嘘偽りのサイトが実に多く存在しています。

独立行政法人福祉医療機構の年金担保融資は確かに「連帯保証人は原則必要」です。しかし、個人の連帯保証人が立てられない方でも信用保証機関((公財)年金融資福祉サービス協会)が保証人を引き受ける信用保証制度を利用することができます。

確かな情報は確かな情報源にしかありません。誤情報には気を付けましょう!

年金担保融資事業の廃止による主な変更点

平成22年12月、閣議決定によって年金担保融資事業は廃止されることとなりました。そのため平成26年12月から年金担保融資の取り扱い内容が変わっています。

融資限度額の変更

  • 年間の年金支給額の1倍以内から0.8倍以内に
  • 融資上限額は250万円から200万円に

1回当たりの返済額の上限変更

1回の年金支給額2分の1以下の範囲で1万円単位から、3分の1以下に

資金使途や必要額の確認

借り入れ申し込み時には資金使途と金額が明確になる見積書等を確認(※融資額が10万円の場合には不要)

令和4年3月末で申込受付終了が決定

平成22年に廃止が決定され、段階的に制度が見直され事業規模が縮減されてきています。この度、厚生労働省が令和4年3月末の予定で新規の申し込みの受付を終了する方針を示しました。

終了の時期までは、申し込みが可能です。また、令和4年3月末以降に返済期間が継続している方は、そのまま同じ返済パターンで返済していけます。令和4年3月末が来たから繰り上げて返済しないといけないということはありません。

代替措置は特になし

年金担保貸付制度がなくなったあと、お金を借りたいときにはどうすればよいのでしょうか。現時点では特に代替措置が提案されていません。ただし、審査要件を満たす方が生活福祉資金貸付制度を利用できます。また、家計での支援が必要な場合は、自立相談支援機関に相談可能です。

年金担保融資の申し込みから融資までの流れ

1.相談 独立行政法人福祉医療機構年金貸付課または取り扱い金融機関に相談
2.申請 取り扱い金融機関で申し込み手続き
3.審査 審査開始(4~5週間程度)
4.貸付決定 取り扱い金融機関から本人宛に電話連絡
5.融資実行 融資実行日に指定預金口座へ振り込み
6.返済 年金支給期間から支払われる年金を独立行政法人福祉医療機構が受領

ひと月に2回から3回、公的年金を担保とする融資の「金融機関申し込み締め切り日」と「融資日」が決められています。自由度の高いものではないためスケジュールの確認をしましょう!

令和元年度(8月)公的年金担保融資のスケジュール

金融機関申込締切日 融資予定日
令和元年8月1日~14日 9月9日
8月15日~21日 9月17日
8月22日~28日 9月25日
いずれも返済開始予定は、12月支払い分より

年金担保貸付制度以外にお金を借りる方法は?

生活福祉資金貸付制度

生活福祉資金貸付制度も、年金担保貸付と同様に年金を担保として借りられる制度です。65歳以上の高齢者や低所得者が融資を受けられる制度で、都道府県、市区町村の社会福祉協議会が窓口となっています。(ハローワークでも相談可)

総合支援資金、福祉資金、教育支援資金、不動産担保型生活資金の4種類があり、低金利で利用できます。

福祉資金は、福祉費と緊急小口資金に分けられます。

福祉費 介護用品などの購入に必要な経費。冠婚葬祭に必要な経費を借りられます。限度額は580万円、連帯保証人があれば無利子、なしなら年1.5%の金利です。
緊急小口資金 急な医療費の支払い。自然災害などの緊急事態への少額費用。限度額は10万円以内。連帯保証人不要で無利子です。

条件を満たしていれば、利息がかからずお金を借りられる方法です。お金が必要なときにはぜひ確かめてみましょう。

カードローン

年金の収入だけで借りれるローン会社はあるのでしょうか?すべてのカードローンの申し込み条件には、毎月安定した収入があること、という項目があります。この「安定した収入」がキーワードになりますが、年金生活者も申し込みできるカードローンやキャッシングもあります。

この場合、年金は担保にしていません。返済の手段として、定期的な収入が年金であっても問題ないというローンやキャッシングというわけです。年金収入で借りられる主なカードローンやキャッシングをご紹介します。

年金収入で申し込めるのは、

  • みずほ銀行カードローン
  • スルガ銀行カードローン
  • 三菱UFJ銀行カードローン

などです。

年金収入で申し込めないのは、

  • 三井住友銀行カードローン
  • 楽天銀行カードローン

などがあります。また、消費者金融のカードローンやキャッシングも年金収入で申し込みできません。

障害年金でお金を借りることはできる?

障害年金受給者のためのローンはあるのでしょうか?障害年金の受給額は1級で月額8万円程度、2級では6万4000円程度です。そのため、収入が少ないと判断する金融機関も少なくありません。カードローンによっては、障害年金での借入ができない、できても限度額設定が低くなる可能性があります。

公的機関で借りる方法も

金融機関で借りるのが難しい場合には、公的な機関や国の制度を利用してもよいでしょう。原則として、傷害年金も担保にして融資を受けることは禁じられています。

日本政策金融公庫の恩給・共済年金担保融資 恩給や共済年金を担保にしてお金を借りるものです。
独立行政法人福祉医療機構の年金担保貸付制度 現在年金の支払いを受けている方は、福祉医療機構の制度ならお金を借りることができます。
生活福祉資金貸付制度 各都道府県社会福祉協議会が実施主体となっている制度です。障害者世帯も、貸付対象となります。

障害年金も、年金制度と同様にいくつかの貸付制度を利用できます。融資を受けにくいと思われがちですが、方法がないわけではありません。くれぐれも闇金など違法な業者に申し込むのだけは止めましょう。

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森本 陽子

森本 陽子

2級ファイナンシャル・プランニング技能士(個人資産相談業務)AFP認定者。自身の経験や知識を活かし、複雑なお金の仕組みや知識をわかりやすく解説しておりツイッターでの有益な呟きにも注目。FP森本陽子の詳細プロフィール

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