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年金受給者がお金借りるには?

 2017/12/24 お金を借りれる場所   9,420 Views
年金受給者がお金借りるには?

年金受給者がお金を借りるのは難しいといいます。それは、「年金が安定収入とみなされるかどうか」「カードローンの年齢制限」この2点から考えることができます。

カードローンやキャッシングで借り入れする場合、申し込み条件では毎月の継続した一定の収入、「安定収入」が必要になります。

しかし年金の場合、働いて収入を得ているわけではないため、それを「安定収入」とみなして融資が可能になるかどうかは金融機関の判断によって異なるのです。

そのため、年金だけで借りれるカードローン会社とそうでないところがあります。

また、カードローンでは年齢制限があり、銀行カードローンの場合には60歳未満としているところもあります。

高齢の場合、若い時と比べて病気や怪我の可能性も高くなります。そうなった場合、その後の返済が難しくなる可能性があるため、年齢が高くなるほど金融機関側もお金を貸すことに消極的になってしまうのです。

こうした理由から年金受給者は一般的にお金を借りるのが難しいと言われるのですが、年金受給者の場合、「年金担保融資制度」などの公的融資制度も利用することができます。

年金受給者がお金を借りる方法は?

年金受給者がお金を借りる方法としては、以下のような方法があります。

  1. 年金担保融資制度
  2. カードローン
  3. 生活福祉資金貸付制度

なかでも年金受給者がまず検討されたいのが「年金担保融資制度」です。

いくら申し込みが可能なカードローンがあったとしても、65歳以上になってくると民間のカードローンからお金を借りるのは難しくなっていきます。なにより年金生活において高金利の借入は、利息の負担も大きく大変です。

その点、年金を担保に非常に低金利でお金を借りることができる年金担保融資制度は年金受給者に適しています。

ただし、即日融資や急ぎの融資を希望する場合にはカードローンを検討したほうがいいケースもあります。

それぞれ資金使途や利用できる条件にも違いがありますので、詳しくみていきましょう。

年金を担保にしてお金を借りる年金担保融資制度

年金担保融資制度とは「年金担保としての融資を唯一法律で認められた制度」です。

年金前借り制度」とも言い、独立行政法人福祉医療機構というところで行われている事業で、保健・医療、介護・福祉、住宅改修、冠婚葬祭、生活必需物品の購入などの支出のために一時的に小口の資金が必要な場合に利用できます。

年金を担保として借りる制度は、公的な制度ですから金利も大変低く設定してあります。しかし

  • 融資までに概ね4週間程度かかる(今借りたい!時には間に合わない)
  • 借入の目的は限定されている
  • 原則追加借入不可

といったように、お金を借りる方法としてとても便利な方法というわけではありません。

ですが、低金利で借りることを第一にしたい方は、年金担保融資制度の対象条件などを確認していきましょう。

年金担保融資はいくらまで貸してくれるのか?

融資限度額は「10万円〜200万円」の範囲内で、受給している年金の0.8倍以内、1回あたりの返済額の15倍以内となります。

融資限度額 借り入れ申込者本人が必要な限度額(次の3つの条件を満たす額の範囲)
・限度額は10万円〜200万円の範囲内
(使途が生活必需品の購入の場合は10万円〜80万円の範囲内)
・受給している年金の0.8倍(年額。年金から源泉徴収されている所得税額に相当する額を除く)以内
・1回あたりの返済額の15倍以内
返済方法 独立行政法人福祉医療機構が、年金支給機関から直接引き落とし。
融資利率 年金担保貸付:2.8%
労災年金担保貸付:2.1%
(平成30年10月3日現在)
担保 年金を受ける権利(受給権)を担保
連帯保証人 原則必要
※信用保証期間による信用保証制度の利用も可能(保証料が必要)
融資まで 4週間程度かかる

※どの年金でも対象になります。老齢年金、老齢基礎年金、障害年金、遺族年金いずれもOKです。

嘘情報に惑わされないように!
独立行政法人福祉医療機構、年金担保貸付事業についてデマ情報が出回っています。「連帯保証人必須である」という内容。連帯保証人が必ず必要であるため、それが用意できない方は連帯保証人不要のローンを推奨するという内容の嘘偽りのサイトが実に多く存在しています。

独立行政法人福祉医療機構の年金担保融資は確かに「連帯保証人は原則必要」です。しかし、個人の連帯保証人が立てられない方でも信用保証機関((公財)年金融資福祉サービス協会)が保証人を引き受ける信用保証制度を利用することができます。

確かな情報は確かな情報源にしかありません。誤情報には気を付けましょう!

年金担保融資の審査基準

次の証書を持っていること(現在年金の支払いを受けていること)

  • 厚生年金保険年金証書 (厚生年金基金および企業年金連合会から支払われるものは対象外)
  • 国民年金・厚生年金保険年金証書
  • 船員保険年金証書 (厚生年金保険とみなされ融資の対象。ただし、平成22年1月1日以降の事故による船員保険の障害・遺族年金は対象外)
  • 国民年金証書(無拠出制の老齢福祉年金、特別障害給付金および国民年金基金は対象外)
  • 労働者災害補償保険年金証書(石綿健康被害救済法に基づく特別遺族年金は対象外)
    ※各種共済年金および恩給は、対象外

ただし、次のような場合は利用できません。

  • 平成26年12月1日以降に借入申込後、任意繰上返済し、融資決定時の完済予定日に到達していない場合
  • 生活保護を受けている方
  • 生活保護終了後5年経過していない方
  • 融資金の使途が投機性の高い場合や公序良俗に反する場合、借入者本人の利益に明らかに反する場合
  • 年金の支給が全額停止されている方
  • 同一の年金で借入残高がある方
  • 現況届、定期報告書が未提出の方
  • 特別支給の老齢厚生年金を受給していた方で65歳時の年金決定手続き期間中の方
  • 反社会勢力に該当または関係がある方
  • その他、独立行政法人福祉医療機構の定めによる場合

年金担保融資の申し込みから融資までの流れ

1.相談 独立行政法人福祉医療機構年金貸付課または取り扱い金融機関に相談
2.申請 取り扱い金融機関で申し込み手続き
3.審査 審査開始(4~5週間程度)
4.貸付決定 取り扱い金融機関から本人宛に電話連絡
5.融資実行 融資実行日に指定預金口座へ振り込み
6.返済 年金支給期間から支払われる年金を独立行政法人福祉医療機構が受領

取り扱い窓口はメガバンクや地方銀行、信用金庫です。「独立行政法人福祉医療機構代理店」であることが表示されていますが、電話で問い合わせると間違いないでしょう。

なお、ゆうちょ銀行、農協および労働金庫は取り扱い窓口になっていません。

ひと月に2回から3回、公的年金を担保とする融資の「金融機関申し込み締め切り日」と「融資日」が決められています。自由度の高いものではないためスケジュールの確認をしましょう!

年金担保貸付の注意点!

資金使途を明確にする

資金使途を明確にするために見積書等の提示が必要です。カードローンのように自由に利用ができるものではありません。また、資金使途には生活資金や旅行費用は認められていません。

追加借り入れはできない

年金担保貸付の残高があるうちには追加借り入れはできません。
完済後に再度申し込みを行うことはできます。

返済ができなくなったとき

年金を担保としているため、返済ができなくなれば年金が返済額に充当されます。
手元からお金を捻出しなくてもよいという反面、受け取れるはずの年金が受け取れなくなる可能性もよく考えて利用をしましょう。

借主が死亡した場合

借入後、返済期間中に借主が死亡した場合には連帯保証人が返済を引き継ぐことになります。
信用保証制度を利用した場合には信用保証機関が返済に対応することになります。その分保証料は必要となりますが、万一のときに連帯保証人に責任を負わせることがありません。

年金担保詐欺がいまだに横行しています。年金を担保とした融資は、唯一、独立行政法人福祉医療機構だけに法的に認められている制度です。だまされることのないように注意しましょう。

年金担保融資事業の廃止が決定

平成22年12月、閣議決定によって年金担保融資事業は廃止されることとなりました。

令和4年3月末で申込受付終了が決定

平成22年に廃止が決定され、段階的に制度が見直され事業規模が縮減されてきています。この度、厚生労働省が令和4年3月末の予定で新規の申し込みの受付を終了する方針を示しました。
終了の時期までは、申し込みが可能です。

また、令和4年3月末以降に返済期間が継続している方は、そのまま同じ返済パターンで返済していけます。令和4年3月末が来たから繰り上げて返済しないといけないということはありません。

代替措置は特になし

年金担保貸付制度がなくなったあと、お金を借りたいときにはどうすればよいのでしょうか?

現時点では特に代替措置が提案されていません。ただし、審査要件を満たす方が「生活福祉資金貸付制度」を利用できます。また、家計での支援が必要な場合は、自立相談支援機関に相談可能です。

高齢者世帯、低所得者世帯に生活福祉資金貸付制度

社会福祉法人の全国社会福祉協議会が行っているのが「生活福祉資金貸付制度」です。

低所得者、障害者、高齢者の生活を経済的に支えながら社会参加の促進を図ることが目的の貸付制度。実施主体は都道府県社会福祉協議会となっており市区町村にある社会福祉協議会が窓口です。

低所得者個人、障害者個人、高齢者個人が対象となるのではなく、低所得者、障害者、高齢者を含む世帯単位が対象となります。

貸付対象者

低所得者世帯 資金の貸付けにあわせて必要な支援を受けることにより独立自活できると認められる世帯であって、
必要な資金を他から借り受けることが困難な世帯
市町村民税非課税程度
障害者世帯 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた者の属する世帯
障害者総合支援法によるサービスを利用しているなど条件と同程度と認められるものを含む
高齢者世帯 65歳以上の高齢者の属する世帯
日常生活上療養または介護を要する高齢者等

資金種類

総合支援資金 生活支援金・住宅入居費・一時生活再建費
福祉資金 福祉費・緊急小口資金
教育支援資金 教育支援費・就学支度費
不動産担保型生活資金 不動産担保型生活資金・要保護世帯向け不動産担保型生活資金

連帯保証人と貸付利子

連帯保証人 原則必要
金利 無利子(連帯保証人を立てない場合は年1.5%)

最大の魅力は「無利子」であること。

連帯保証人を立てることが条件となっており、それができない場合には年率がかかりますが、それでも1.5%です。また返済期間が長く用意されているため生活に負担がないように計画することができます。

大きな魅力の反面、大きなデメリットもありますので、詳しい内容は「生活福祉資金貸付制度 |厚生労働省」ご確認ください。

年金だけで借りれるローン会社は?

ほとんどの消費者金融、そして銀行カードローンでは年金受給者の借り入れは「年金+ほかの収入」が利用の条件になります。例えばアルバイトでも構いません。または家賃などの不動産収入も認められています。

年金受給者に対応しているカードローンかどうか、必ず確認をしましょう。それを怠ると「年金受給者に対応していないカードローン」に繰り返し申し込みをすることになりかねません。

通らない審査に繰り返し申し込みをする、これは「申し込みブラック」の状況になり得るものです。

チェックしたいのは2つ。「年金受給者に対応しているか」と「年齢制限の上限」です。

カードローン 年金受給者対応 年齢上限
プロミス ×
アコム ×
SMBCモビット ×
レイクALSA ×
みずほ銀行カードローン ×
三井住友銀行カードローン ×
三菱UFJ銀行カードローン バンクイック 65歳未満
オリックス銀行カードローン 69歳未満
じぶん銀行カードローン 70歳未満
J.score 70歳以下
ベルーナノーティス 78歳以下
次々と銀行カードローンが年金受給者を対象からはずしています。現在公式ホームページで年金受給者OKとしているのは三菱UFJ銀行など数行のみです。

メガバンクで唯一年金収入でもOKなバンクイック

メガバンクとして知られる三菱UFJ銀行のカードローンがバンクイックです。
申し込み方法は3つあります。

  • WEB申込
  • テレビ窓口(三菱UFJ銀行本支店内に設置)
  • 電話

WEB申込はパソコンやスマートフォンからでき、面倒な手続きではありません。申し込み画面に必要事項を入力したら後は審査結果の連絡を待つのみ。それでも不安があれば電話で申し込みが安心でしょう。

テレビ窓口で申し込みをすれば審査回答後(お申し込みから最短翌営業日)にカードの受け取りができます。カードがあればすぐにATMからの借り入れができます。

利用できるのは、以下の方です。

  • 年齢が満20歳以上65歳未満の国内に居住する個人のお客さまで、保証会社(アコム㈱)の保証を受けられるお客さま。
  • 原則安定した収入があるお客さま。
    ※外国人のお客さまは永住許可を受けている方が対象となります

三菱UFJ銀行公式サイトによりますと、年金受給者の申し込みについては次のように記載されています。

Q. 収入が年金のみですが申し込みできますか?
A. お申し込みいただけます。原則安定した収入がある方であれば、お申し込みいただけます。
https://www.bk.mufg.jp/kariru/card/banquic/faq.html

ネット申し込み可能ならオリックス銀行カードローン

オリックス銀行カードローンでも、収入が年金のみの方も申込可能です。ただし、オリックス銀行カードローンはネット銀行のため、申し込みはネット申込のみになります。

利用できるのは、以下の条件全てを満たす方です。

  • 申し込み時の年齢が満20歳以上69歳未満の方
  • 原則、毎月安定した収入のある方
  • 日本国内に在住の方(外国籍の方は、永住者または特別永住者の方)
  • オリックス・クレジット株式会社または新生フィナンシャル株式会社の保証が受けられる方

オリックス銀行カードローン公式サイト、よくあるご質問では年金収入について次のように明記してあります。

Q. 【カードローン】収入が年金のみですが、申し込みできますか?
A. 収入が年金のみの方もお申し込みいただけます。
https://faq.orixbank.co.jp/faq_detail.html?id=1056&category=&page=1

auユーザーならじぶん銀行 カードローン

じぶん銀行カードローンはauユーザーなら誰でも年0.1%の金利優遇が受けられるカードローンです。申込方法はパソコン、スマートフォン、ケータイからの申込になります。

利用できるのは以下の条件を満たす方です。

  • ご契約時の年齢が満20歳以上70歳未満のお客さま
  • 安定継続した収入のあるお客さま(自営、パート、アルバイトを含みます)
  • 保証会社であるアコム(株)の保証を受けられるお客さま
    ※外国籍のお客さまは永住許可を受けている場合に対象となります。

年金収入については公式サイトで次のように明記してあります。

Q. 【じぶんローン】現在の収入は年金だけですが、申込みはできますか?
A. お申し込みいただけます。ただし、当行所定の審査結果によってご要望に沿いかねる場合があります。
https://help.jibunbank.co.jp/faq_detail.html?id=159&category=&page=1

即日融資も可能なJ.score

みずほ銀行とソフトバンクが合同で設立したJ.scoreは日本初、AIによる画期的な融資システムが特徴です。AIスコア・レンディングではAIスコアによって金利や利用限度額が決まります。

AIスコアは一般的なカードローンとは違い、例えば趣味や仕事、ライフスタイルなどの質問に答えていくことで算出され、その算出されたAIスコアをもとにJ.scoreでは貸付を行います。

現在、銀行カードローンでは即日融資ができませんが、J.scoreは銀行カードローンではなく貸金業者に該当します。そのため、即日融資も可能です。

利用できるのは以下のすべての条件を満たす個人の方です。

  • ご契約時の年齢が満20歳以上、満70歳以下の国内に居住するお客さま
  • 安定かつ継続した収入の見込める方
    (学生・留学生で、アルバイトなど安定収入がある方もお申込みいただけます。また永住権のない外国人の方もお申込み可能です)
    (※)審査の結果によってはご利用不可の場合がございます。

年金収入については公式サイトに次のように記載があります。

Q. 収入が年金のみなのですが申込みできますか?
A. 収入が年金のみの方でも、一定の安定した収入がある場合は、お申込みできます。なお、年齢制限がございますので、ご留意ください。
https://www.jscore.co.jp/faq/?c=1

78歳まで借入可能なベルーナノーティス

ベルーナノーティスは通信販売のベルーナグループのカードローンです。中小消費者金融に該当しますが、70歳以上でも利用できるというのが大きなメリットです。

利用できるのは以下の方です。

  • 20~78歳までの安定した収入のある方で、当社基準を満たす方

年金収入については公式サイトに記載はありませんが、安定した収入があり基準を満たしていれば高齢の方でも借入が可能なカードローンです。

年金受給者もOKなカードローンは限られますが、以上のように申し込みを受け付けているところもいくつかあります。ただし、ネット申込のみのところも多いです。ネット申込の手続き自体はそれほど面倒なものではありませんが、不安な方は電話やテレビ窓口での申し込みも可能な三菱UFJ銀行のバンクイックを検討されるといいかもしれません。即日融資を検討している場合には、銀行カードローンではできないため、J.score等を検討してみましょう。

年金でお金を借りるQ&A

Q. 障害年金は「通常の年金」として扱われるの?

年金にはいくつかの種類があり、その中のひとつに障害年金があります。

障害年金は原則として65歳までに請求することとなっています。つまり「65歳以上が受給できる年金」ではなく、「障害がある」ことに対して支給される年金です。

カードローンや融資、貸付では年金を収入として認めているところは少数派です。しかし、年金受給だけでも申し込みが可能としている融資であれば利用ができます。

Q.車ローンや住宅ローンは年金受給だけで審査は通る?

大きな融資であればそれだけ安定した収入が必要になります。年金はほかの収入とは大きく異なり「生きている限りは確実にある収入」です。これが大きな融資を受けるときの審査には有利になります。

リストラの可能性もない、収入減の可能性もない。しかし唯一あるのが「高齢による死亡の可能性」です。

「 年金のみでは収入が低い」「 住宅ローンを組める年数が短い」この2つの理由から融資額は低くなることは仕方のないこと。傾向としては頭金を多く用意して残りをローンでやりくりするという方が多いようです。

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ライター紹介 ライター一覧

森本 陽子

森本 陽子

2級ファイナンシャル・プランニング技能士(個人資産相談業務)AFP認定者。自身の経験や知識を活かし、複雑なお金の仕組みや知識をわかりやすく解説しておりツイッターでの有益な呟きにも注目。FP森本陽子の詳細プロフィール

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