駅で駅員さんにお金借りれるの?電車賃の後日払いは可能?

駅でお財布を忘れたとき、駅員さんにお金を貸してといえば貸してくれるのかといえばそれは無理です。
ネットで検索してみると「駅員さんが貸してくれた」「感謝してもしきれない!」などの口コミや投稿が目に付きます。ただしそれらのほとんどは「駅員さん個人の対応」です。おそらく哀れに思った駅員さんがポケットマネーで助けてくれたのでしょう。
駅でお金を借りることを当てにすることはできません。電車代がないために行くことも帰ることもできなくなった、そんなときの対処法をさがしましょう!
このページの概要
駅でお金を借りれる?着駅清算とは?
乗り越し清算しようとしてお金がないことに気づいた、ICカードを使って乗車したけれど降車の際差額を清算しようとしたら財布がないことに気づいた…
そんな「乗車後」に電車賃が足りなくなったときにはどうしたらいいでしょうか。
電車賃は後日払いが可能
JR東日本の場合、一駅分の切符を買うことができるなら、足りない分は「着駅精算」にすることも可能です。
着駅清算とは、窓口で「支払猶予願い書」という誓約書を書くことで、不足金額分の後日清算を前提に駅でお金を借りることができるというものです。
なぜ一駅分が必要になるのかというと、「電車に乗るためには乗車券が必要になる」からです。鉄道営業法で乗車券を持たない人を電車に乗せてはならないと決められています。
つまり、着駅清算できるのは乗車後に電車に乗ったはいいけれど目的地までの電車賃が不足している場合になります。

着駅清算のやり方は?
着駅清算のやり方は簡単です。
- 駅員に相談する
- 身分証を提示する
- 誓約書を書く
- 後日清算しに行く
着駅清算は新幹線でも可能!
新幹線の運賃は高額ですが、着駅清算は新幹線の場合でも可能です。ただし、後払いがOKになるとしても新幹線の乗車券は高額のため、まずはなくさないよう注意しましょう。
suicaの残高不足!お金も持ち合わせがない!
suicaの残高が不足していたことに気がついたけれど手持ちのお金がない!経験がある方も多いでしょう。電車賃として大きな金額には対応できませんが、suicaは実は購入時に預かり金(デポジット)を支払っています。
払った覚えがないという方でも心配ありません。すべての方が支払っています。
suicaのデポジットを払い戻し
入金残高から手数料の220円を差し引いた額にデポジット500円を加えて返金となります。
例えば、カード内に1000円が残っているときには、手数料220円が差し引かれ、デポジット500円とあわせて1280円の返金になります。
suicaはあっても現金がない、電車を通勤通学に使っている方にはあるあるです。
まず、最低でも500円は確保できるということを覚えておきましょう。
入金残高が220円以下の場合にはデポジット500円のみの返金となるためできるだけ使い切った方がお得です。
suicaのデポジットを払い戻す注意点
払い戻しには免許証等の公的証明書が必要になります。
JR東日本以外の駅では払い戻しができません。
電車賃が足りない時クレジットカードは使える?
現金が手元にない、電車賃が足りないときでも、実はクレジットカードをがあれば切符を購入できる可能性があります。
特急乗車券や定期券をクレジットカードで購入できると知っている方は大勢いると思いますが、切符も買えることは知らない方も多いのではないでしょうか。
JRならクレジットカードで普通きっぷが買える!
JRでは140円からの普通切符もクレジットカードで購入可能です。
JRみどりの窓口ではクレジットカードでの支払いに対応しています。また、クレジットカード対応の自動券売機「指定席券売機」や「みどりの券売機」から購入することもできます。
切符は普通に券売機で購入するものと違い、指定席の切符のような大きいサイズです。
JR東日本「指定席券売機のきっぷ購入操作を体験」のデモページで使い方の確認が可能です。

私鉄はクレジットカードが使えない?
私鉄の場合は各社で違いがありますが、定期券や特急券の購入が可能なところはあっても切符はクレジットカードで購入できない場合がほとんどのようです。
確認できた中では小田急電鉄1社のみで、こちらは窓口のほか券売機でもクレジットカードでの切符の購入が可能ということでした。
私鉄 | クレジットカードでの普通きっぷ(乗車券)の購入 | |
---|---|---|
東京メトロ | × | 定期券売り場、多機能券売機にて定期券の購入は可能 |
都営地下鉄 | × | 定期券発売所・駅の自動定期券発売機にて定期券の購入は可能 券売機で企画乗車券(1日乗車券等)の購入は可能 |
東急電鉄 | × | 定期券うりば・券売機にて定期券の購入は可能 |
小田急電鉄 | ○ | 窓口、券売機にてきっぷ(のりかえきっぷは不可)、回数券、 往復きっぷ、フリーパス、特急券、定期券、バス定期券 の購入が可能 |
阪急鉄道 | × | 定期券の購入は可能 |
阪神電鉄 | × | 定期券発売窓口と自動定期券売機にて定期券の購入は可能 ※一部券売機でクレジットカード取扱不可 |
西武鉄道 | × | 定期券発売窓口、「定期券」表示のある券売機にて 定期券の購入は可能 |
駅でお金を借りれない時の対処法
タクシーならお金を借りれる?
電車に乗る前に気がついたならタクシーという手もあります。自宅に到着してから、お金を持ってくることを伝えて待機していてもらう方法です。
ただしこの場合には、必ず支払える状況でなければなりません。払えないとなれば無賃乗車になります。乗車前に目的地でお金を用意してから支払うことで了承してもらえるか確認すると安心でしょう。

駅の近くにある交番なら借りれる
suicaを持っているわけでもなくどうしても交通費がない、あらかじめ用意していた切符だけでは足りないというとき、駅には交番が近くにあるためそこに駆け込むという方法もあります。
1000円を限度とした交通の必要費を貸してくれる制度です。ただしこの制度は「公衆接遇弁償費」といって実施していない自治体もありますのですべての地域に対応しているものではありません。
利息0円の消費者金融を利用する
駅の近くには必ずといってよいほど消費者金融があります。消費者金融なら申し込みから融資まで最短1時間とすばやいもの。金利が気になる、借金は恐いという方も多いでしょう。しかし、金利による利息は借り入れた翌日からカウントが始まります。
そのため今日返すなら利息は0円、明日返したとしても金利が18%で1万円を借りたなら利息は5円です。
ただし気をつけたいのは大手消費者金融に限った話だということ。プロミスやアコムは、申し込みから融資までの時間が早いだけではなく全国に自動契約機も多く設置されているため非常に多くの方にとって「今すぐなんとかなる」方法です。

まとめ
電車に乗車後に電車賃が足りないのであれば
- JR東日本なら「支払猶予願書」を書くことで後日払いの着駅清算も可能
- suicaがあるなら、預かり金のデポジット500円は必ず返金される。ただし、公的身分証明書が必要。
電車に乗車前にお金が足りないのであれば
- JR東日本と一部私鉄ではクレジットカードでの支払いが可能
- 公衆接遇弁償費の制度がある地域の交番なら1000円を限度に交通費を借りることができる。
- 目的地で支払えるならタクシーの利用も検討。
- 消費者金融を利用する