カードローンの借り換え審査に通るには?借り換えのメリットデメリットも解説
カードローンの借り換え審査に通るには?借り換えのメリットデメリットも解説
カードローンの借り換えをしようか悩んでいる方は、まず審査に通るのか、借り換えた時にどういうメリットデメリットがあるのかは気になるところだと思います。
一般的に、こんな方は借り換えしたほうがいいと言えます。
- 金利が高い、利息が高いと感じている
- 毎月の返済額が大きく、大きな負担を感じている
- 今借り入れしているカードローンに不便を感じている
しかし、過去5年以内に延滞や債務整理をしているという場合には、借り換えでは審査が厳しく通らない可能性が高いためおすすめできません。
借り換え審査に通るにはどうしたらいいのか、借り換えのメリットデメリットやおすすめ借り換えローンについても解説していきます。
このページの概要
借り換えとおまとめの違いは?
借り換えとおまとめローンは同じような意味で使われることも多いですが、以下のような違いがあります。
- おまとめ…複数のローンを一つにまとめる
- 借り換え…金利の高い借入先から金利の低い借入先に乗り換える
おまとめローンの場合、複数ある借入を1社にまとめることができます。また返済期間も最長10年など長く、借金返済の負担を減らすことができます。
一方で借り換えは、今よりも金利の低いローンに借り換えることで利息を減らすことができます。
おまとめローンは複数のローンを一つに借り換えるわけですから、借り換えローンの一種であると言えます。金融機関によって呼び方が違う場合もあり、おまとめできるローンを「借り換えローン」としているケースも少なくありません。
カードローンを借り換えるメリット
カードローンを借り換えることで得られるメリットは次の通りです。
①利息を減らせる
現在利用しているカードローンの金利より低い金利のローンに借り換えれば、利息は少なくなります。
【50万円を3年間で完済した場合】
借入先 | アコム | イオン銀行フリーローン |
---|---|---|
適用金利 | 18.00% | 13.50% |
毎月の返済額 | 18,076円 | 16,967円 |
利息総額 | 150,721円 | 110,812円 |
また、複数社からの借り入れがある場合、各社の上限金利で借りている場合が多いですが、これらの借り入れをひとつにまとめる事で、借入金額が多くなります。
適用金利は極度額によって変わってくるため、例えば50万円ずつ3社から借りている場合はそれぞれ適用金利は18.0%程度になりますが、これを一社にまとめると150万円になり、適用金利も低くなります。
例えば楽天銀行スーパーローンの場合、50万円ですと適用金利は年14.5%ですが150万円の場合には年9.6%~14.5%となっています。
上限金利は利息制限法によっても以下のように定められています。
- 元金10万円未満は上限金利20.0%まで
- 元金10万円以上100万円未満は上限金利18.0%まで
- 元金100万円以上は上限金利15.0%まで
金利が下がるという事は、利息の負担が少なくなり、月々の返済額や返済総額を減らすことにつながります。
②返済しやすいカードローンを選べる
- 毎月(あるいは35日ごと)の約定返済日に店舗などに行って返さなければいけない
- 返済に対応しているATMが近所にない
- 返済方法が口座引落しかない
- 追加返済が自由にできない
- 返済手数料がかかる
などなど、今、借入れをしているカードローンに感じている不便を解消するための借り換えもあります。
今現在不便を感じている方は、返済方法が充実している(インターネットバンキングを使った返済や、ATMからの返済など)カードローンに借り換えることで返済がしやすくなる、もしくは借入れがしやすくなります。
③債務の管理がしやすくなる
現在すで複数者の借り入れがあり、借り換えをきっかけにおまとめをしたいという方は、管理が簡潔になるというメリットがあります。
複数社からの借り入れをしていると、毎月の返済日や返済額がそれぞれに違うので、毎月その準備をするだけでストレスが溜まってしまいます。
おまとめローンで複数社の借り入れを一本化できれば、返済日は1日だけになりますし、返済額も1社分だけ用意すればよい事になります。
気分的に余裕が生まれる、というのもおまとめローンに借り換えが出来た時の大きなメリットです。
カードローンを借り換えるデメリット
カードローンを借り換えるデメリットは次の通りです。
①新規よりも審査が厳しい
前述のように、借り換えとなるとすでに借入がある状態で審査を受けることになるため、新規の申し込みに比べると審査が厳しくなる傾向があります。
これまで借り換えといえば低金利の銀行カードローンがおすすめでしたが、現在はメガバンクのカードローンを中心に自主規制により貸付限度額を年収の3分の1へ縮小しており審査も厳しくなっています。

②逆に返済総額が増える可能性も
カードローンの借り換えは上手に行わないと、思いもかけない失敗を招くこともあります。よくあるのが「利息負担が増えてしまう」ケースです。
以下の「毎月の返済額を下げてしまった例」を見てみましょう。
金額 | 金利 | 毎月の返済額 | 返済期間 | 利息総額 | |
---|---|---|---|---|---|
借り換え前 | 50万円 | 18% | 19,000円 | 36ヶ月 | 140,679円 |
借り換え後 | 50万円 | 15% | 14,000円 | 53ヶ月 | 185,778円 |
金利は3.0%低くなった分、毎月の返済額も5,000円減らすことができました。しかし返済期間を長期化したことで、逆に利息負担が増えてしまう結果となったのです。借り換え前にその点はしっかりと返済シミュレーションを行いましょう。

③借り換え専用なら追加借り入れはできない
おまとめ目的の借り換え専用ローンは「返済専用」です。追加借り入れができないのは基本中の基本。その理由は「貸金業法で定められているから」です。
借り換えローンは総量規制の対象ではありません。貸金業法施行規則第10条の23第1項第1号または第1号の2に基づく商品となります。融資額は既存の借り入れの返済のみに充てられることが契約の条件となっています。
新たに借り入れをすることはできず、返済専用となるため急な出費でお金を借りなければならないという状況に陥ったときには対処ができません。

150万円借り換え時のシミュレーション
複数社から少額ずつ借入がある場合、消費者金融だとほとんどの場合、「金利は18%」です。
その金利で借り換えをした場合、どのくらい差が出るのかをシミュレーションしてみましょう。
150万円を3社からそれぞれ50万円ずつ18%で借りている場合
例えば50万円を3社からそれぞれ借りている場合、合計は150万円になります。3社とも18%の金利適用だとすると、50万円借りた場合の毎月の支払いはどのくらいになるでしょうか?
この借入額の場合、大手消費者金融の最低返済額はそれぞれ15,000円程度です。つまり、3社で借りている場合には毎月45,000円程度の返済額になります。そのうち利息は
150万円×18%÷365日×30日=約22,200円
となります。45,000円のうち、なんと22,200円も利息に取られる計算です。元金は22,800円しか減りません。利息充当額は借入残高が減っていくことで少なくなっていきますが、やはり利息は高いです。
150万円を1社で借り換えした場合
では、150万円を1社にまとめて借り換えしたときはどうなるでしょう。
3社合計150万円 | 1社におまとめ | ||
---|---|---|---|
適用金利 | 18.00% | 13.50% | 13.50% |
返済回数 | 47回 | 48回 | 96回 |
毎月の返済額 | 約45,000円 | 40,614円 | 25,632円 |
利息総額 | 約600,000円 | 449,472円 | 1,460,672円 |
シミュレーション結果を見ると、前述したメリットのように毎月の返済額が安くなっていますね。ただし、借り換えローンやおまとめローンの返済期間は最長10年など長いです。
シミュレーションでも4年完済と8年完済とで結果を比べて見ると、返済期間を長くすることで毎月の返済額は大きく減らすことはできますが、その分、利息総額は大きく膨らんでいることがわかると思います。

カードローンの借り換え先を選ぶポイント
カードローンの借り換え先を選ぶ際には、借り換えのメリットを押さえたものを選ぶことがポイントです。
①借り換え目的は「毎月の返済額減」と「返済総額減」どちらなのか?
上記のように返済総額が増えてしまったとしても借り換えが失敗したわけではありません。
「毎月の返済負担が苦しくて借り換えをするのか」それとも、「最終的な返済総額を減らすために借り換えをするのか」どちらを借り換えの目的にするかで違ってきます。
毎月の最低返済額の設定や返済方式などは借り換え先によって異なるため、それによって返済総額が増えてしまうことがあるからです。
せっかく借り換えをしたのであれば今度こそ失敗のない返済をしたいもの。そこで自分が「借り換えに何を求めるのか」を明確にしましょう。
大きく分けるとこの2つです。
- 毎月の返済額
- 最終的な返済総額
あなたは、今のカードローンを利用していて何が負担になっているでしょうか?
毎月の返済負担を軽減したいなら、「月々の返済額が低くなると返済が長期化する」「利息の支払額が増える」ことも考えて計画をしましょう。そして生活の建て直しができたころには返済額を増やすなど検討しましょう。
最終的な返済総額を軽減したいなら、「金利は今よりも低く」「今の返済額を最低返済額」として計画をしましょう。
②今よりも上限金利の低いところを選ぶ
金利は利息に直結する大きな問題です。現在よりも高い金利になるならばおまとめをする意味が半減します。少しでも低金利のカードローンに借り換えることで、返済総額を減らすことや返済期間を短くすることができます。
申し込み時には小さな違いと気にしていなかった金利の違いは、借入額などによっても大きな違いとなって響きます。

③総量規制に気をつける
貸金業法が適用されるカードローンには総量規制があり年収の3分の1を超える借入はできません。また銀行カードローンは貸金業法は適用されませんが、自主規制によりメガバンク等では同様に貸付限度額を年収の3分の1としています。
もし借り換えの額が高額の場合、総量規制の対象外となるような借り換え専用ローンなどでなければ借り換えが難しい可能性もあります。
④返済しやすいものを選ぶ
返済に不自由を感じている場合、「後で行けばいいか」「明日にしてしまっても問題ないか」といったように、少しずつ返済日に関して遅れがちになる可能性があります。
借り換えをしても専用ローンであれば、返済は月に一度の口座引き落としとなり計画を立てることが簡単になります。
ただし毎月一度の口座引き落としでは現状を大きく変えることはできません。大きく現状を変えていきたいならカードが発行されATMからも自由に返済ができる方法は必須です。
カードローンでの完済をより早くしたい場合は、繰上返済や随時返済も取り入れていく必要があります。お金に少しでも余裕ができればすぐに返済してしまうことで、その期間の利息を軽減することができます。
カードが発行されない借り換え専用ローンに注意!
借り換え専用ローンであれば「返済専用」となり口座引き落としで返済をしていくこととなります。ここが借り換え失敗の落とし穴。
中小消費者金融でも借り換えに対応している専用ローンが用意されていますがカードが発行されないものがほとんど。

カードローンの借り換え審査に通る方法は?
一般的にカードローンの借り換え審査は、新規申し込みの審査に比べると厳しくなる傾向があるといいます。なぜなら、新規申し込みの場合と違い、申込者は「すでに借入を利用している」ためです。
現在ある借入に合わせて、追加新規借入とみなされる(借入金額が増えるとみなされる)と、その分審査基準が厳しくなります。
お金を貸してもきちんと返してくれるかどうか、借入が他にない新規の申し込みの時よりも高い返済能力が求められるのです。
そのため、あらかじめ「借り換えで利用します」と審査担当者に伝えておくことが必要です。その場合、借り換えに利用したという証明(完済証明書など)を提出しなければいけないこともあります。
審査が厳しい傾向にある借り換え審査に通るためには、既存の借り入れをできる限り減らしておくことです。やはり総量規制ギリギリまですでに借りているという場合には、普通のカードローンの借り換えでは審査に通る可能性が低くなります。
その場合には、あらかじめある程度の高額融資が想定されている借り換え専用ローンを検討するといいでしょう。
カードローン以外のおすすめ借り換え方法は?
上記でも紹介してきましたが、カードローンからカードローンに借り換えるのではなく、違う借り換え先もあります。
金利、返済方法、返済額などの注意点もありますが、現在の借入状況で借り換えの審査に通るかという大きな問題もあります。
カードローンに借り換える以外の方法をみていきましょう。
おすすめ借り換えローン金利比較
借り換えローン | 金利 | 限度額 |
---|---|---|
楽天銀行スーパーローン | 年1.9%〜14.5% | 800万円 |
イオン銀行フリーローン | 年3.8%〜13.5% | 10万円〜700万円 |
みずほ銀行多目的ローン | 年5.875%(変動) 年6.65%(固定) |
300万円 |
auじぶん銀行 借り換えコース | 年1.7%〜12.5% | 100万円〜800万円 |
住信SBIネット銀行 フリーローン | 年3.7775%〜 年12.0% |
1,000万円 |
東京スター銀行おまとめローン | 年12.5% | 30万円〜1,000万円 |
アイフル「かりかえMAX」「おまとめMAX」 | 年3.0%〜17.5% | 800万円 |
プロミス おまとめローン | 年6.3%〜17.8% | 300万円 |
アコム 貸金業法に基づく借換え専用ローン | 年7.7%〜18.0% | 1万円〜300万円 |
銀行フリーローンは一部で借り換え可能
銀行のフリーローンは低金利が魅力です。しかしフリーローンでは借り換えができないケースもあります。
銀行名 | 限度額 | 金利 | 借り換え 対応 |
---|---|---|---|
三井住友銀行 フリーローン | 300万円 | 年5.975%(変動) | × |
三菱UFJ銀行 多目的ローン | 多目的ローン新規受付停止 | ||
みずほ銀行 多目的ローン | 300万円 | 年5.875%(変動) 年6.65%(固定) |
○ |
住信SBIネット銀行 フリーローン | 1,000万円 | 年3.7775%〜 年12.0% |
○ |
イオン銀行 フリーローン | 700万円 | 年3.8%〜年13.5% | ○ |
資金使途を確認すると「借換えには対応できない」と明記されています。唯一住信SBIネット銀行のフリーローンはおまとめや借り換えにも利用ができると明記されています。
住信SBIネット銀行のフリーローンはネット上で手続きが完了し、繰上げ返済も手数料無料で行えます。
大手消費者金融は借り換え専用ローン
大手消費者金融ではおまとめや借り換えに対応できる総量規制対象外のおまとめローンがあります。おまとめのための専用ローンのためカードローンとは違った特徴があります。
- 返済専用で追加融資はできない
- 資金使途は他社への返済のみ
- おまとめ専用のため他社からの借入がある前提で審査がある
- 返済専用のカードが発行される
返済専用ではありますが、カードが発行されます。基本の返済方法は口座引き落としですが、カードを使ってATMからの返済も行えます。
消費者金融 | 限度額 | 金利 | 申込時の来店 | 資金使途 |
---|---|---|---|---|
プロミス | 300万円 | 6.3%〜17.8% | 必要 | 消費者金融からの借り換え・おまとめ |
アコム | 300万円 | 7.7%〜18.0% | 必要 | 消費者金融からの借り換え・おまとめ |
アイフル | 800万円 | 3.0%〜17.5% | 不要 | 消費者金融や銀行からの借り換え・おまとめ |
プロミスは、来店申し込みが必須です。店頭窓口か自動契約機で申込手続きから行います。
アコムでは、電話申し込みの後、自動契約機か店頭窓口での来店契約です。
アイフルのみ、ネット申し込みの後、郵送契約か来店契約が選択できます。

ろうきんでのカードローン借り換えは審査も条件も厳しい
人気の借り換え先としてろうきんがあります。ただしこれは一昔前のこと。
少し前まではろうきんでは多重債務者の救済を目的とした借り換えやおまとめに積極的に融資をおこなっていました。銀行でもなく、消費者金融でもなく、借り換えの話題に上がりやすいのがろうきんでの借り換えです。
労働組合に入っていなくても、安定した収入があるサラリーマンなどの会社員であれば利用ができます。ところが、現在は借り換えに対して厳しい審査が行われています。
ろうきんは多重債務者に積極的に対応していたのは少し前までのこと。現在は条件も審査も厳しい状況です。
まとめ
現在利用しているカードローンを借り換えたいとき、自分が希望する条件によって借り換え先は異なります。
低金利で借り換えたいなら銀行カードローンが適しているでしょう。ろうきんは低金利ではありますがおまとめや借り換えに積極的ではないため審査が非常に厳しくなります。
まずはカードローン借り換えの審査に通ることを優先したいのであれば大手消費者金融がおすすめです。追加借入はできなくなりますが、最短即日借り換えが可能で返済もしやすい借り換えができます。