会社の上司や先輩からお金を借りる方法と生じるリスク

会社で働く上司や先輩からお金を借りるのは、正解?それとも止めておくべき?悩むところですね。会社の飲み会、イベントごとなどでお金が足りない場合なら、タイミングはなんとなくわかっているので、頼みやすさを感じるかもしれません。
何にいくらが必要になるのかを把握している同じ会社にいる上司や先輩のほうが話しやすいということはあるかもしれません。もちろん面識の無い先輩、話したこともない上司に借金の申し入れなどとんでもない話です。
会社の上司や先輩からお金を借りるのは、大きなリスクが伴います。どうしてもそれしか解決策がない場合にも、慎重に行動する必要があるでしょう。
- お金を借りる先がわからないからとりあえず上司や先輩
- 仲もいいし近くにいるから頼みやすい
- 会社関係でお金を借りることのデメリットがピンとこない
こんな方は、今すぐお金を借りる先の候補をいくつか検討する必要がありますよ!
このページの概要
上司にお金を借りる方法
ある程度家族構成や、金銭面での状況を把握してくれている上司なら、意外と頼みやすいと感じる方も多いでしょう。しかし、いざ頼もうと思ったら、きっちりと理由を説明する必要がありますよね。
上司から借金するメリット
すぐに借りられる
ローンのように、申し込み手続きをしたり、書類を準備したりという必要がありません。審査にかかる時間を待つことなく、上司がお金を持っていればすぐに借りられるでしょう。
給料日が分かっている
給料日がわかっているわけですから、返済日をはっきり決めやすいのは、貸す側にも安心感があります。あと何日で返済できる、というのをお互いに把握していることで、無駄にイライラしません。ただし、返済や借入額に関しては口頭だけはなくきちんとした借用書など文書で残しておくようにしましょう。
返済遅れや忘れがない
上司や先輩にお金を借りると、やはりきちんと返さないといけないと考える方が大半でしょう。うっかり返済を忘れてしまうことにもなりません。
審査がない
借りられるかどうかを決定する審査も、個人間での借入ならありませんね。信用があれば借りられるという状態です。
利息を気にしなくてよい
基本的に上司も部下に貸したからといって、利息をとろうとは考えないでしょう。金融機関のように利息のパーセンテージを比較して、少しでも低いところを探す必要もありませんね。
万が一上司から借りたら、返済時まで気を配りましょう。借りたら一刻も早く返したほうがよいです。お給料日に返す約束をしている場合も、声を掛けられるなら「この後ATMですぐおろしてきます」など、具体的に状況を説明したほうが貸した側も安心できます。
また、お金を返すときにお菓子などお礼の品を一緒に渡すほうがよいでしょう。上司によっては貸すことが頼られたと感じる場合もあります。そんな時に利子のように金銭を付けて返済すると、気分が悪いかもしれません。負担にならないものをそっと添えて、あくまで感謝の気持ちを表明したという形にするとスマートです。
上司や部下にお金を借りるリスク
お金の切れ目が縁の切れ目とはよくいったもの。職場の人にお金を借りるのは相当なリスクがあります。人間関係が崩れてしまうこと、仕事面でのリスクも覚悟しなければならないでしょう。
出世は厳しい
お金を借りるという行為が卑下されるのではなく「自分に対してお金を貸してほしいといってきた」という事実が出世コースからはずしかねません。逆の立場で考えてみましょう。部下や後輩が借金の申し入れをしてきたらどうでしょうか。頼られたと感じるでしょうか、それとも非常識と感じるでしょうか。
仕事の内容に変化
借金にはまだまだマイナスイメージがあります。「お金の管理ができない人」「計画性が無い人」と受けとめられる可能性は十分にあります。そう思われたとしたらやはり大きな仕事は避けられるかもしれません。
会社内で話題に
上司や先輩は赤の他人ではなく同じ職場で働いている仲間です。何かのタイミングで話題に上がる可能性は十分にあります。人のうわさは口を伝えばその数だけ話が変わるもの。いつしか「莫大な借金を持つ」ことになっているかもしれません。

個人間でのお金の貸し借りは大きなトラブルの元になります。それが会社の上司、先輩、同僚、後輩、誰であってもまず間違いなく職場内での評価に大きくかかわることになるでしょう。どうしてもお金を借りなくてはやり過ごせないときがきたら、個人から借りるのではなくカードローンを利用するのがやはり無難であり安全策です。
最近では、パワハラなどの問題もあり、社内で社員同士が貸し借りするのは禁止している企業も多いようです。借金を申し出た段階で通報する必要がある規定のところもあるほどです。それまでの習慣で貸し借りをよくしているという場合も、一度関係を見直したほうがよいでしょう。
社長からお金を借りる
個人的に社長にお金を貸してほしいと頼む、会社の規模や社長との距離感によってはできるかもしれません。しかし、基本的には社長から借りるのは難しく、自分の評価が変わることなども気になります。
実際には、会社にお金を借りることになるでしょう。会社からお金を借りる方法には、2つあります。お給料の前借り、従業員貸付制度を利用できる可能性があります。
お給料の前借り
労働基準法(第25条 非常時払)に基づくと、緊急性のある理由の場合には会社は前借の求めに応じる必要があります。本人または扶養家族の出産、病気、災害、冠婚葬祭などが目的の場合は前借りができます。
それ以外の理由では、前借りを頼んで貸すか貸さないかは会社の判断によって決まります。
従業員貸付制度
従業員貸付制度は、会社によってそもそも制度がないかもしれません。また限度額や、資金使途などの規定も細かく決まっています。家族の出産、進学、病気、不幸などを貸付制度の対象としている会社が多いです。そのため、生活費や遊興費を目的に借りることは難しいでしょう。
返済は、同意のないお給料からの天引き(賃金と借金の相殺)は労働基準法に違反するものの、実際には承諾の上で行われている会社も多いです。返済分を支払ったあとの手持ちの金額に注意が必要です。
同僚からお金を借りる方法
同僚、特に同期なら貸してほしいと頼みやすいと感じるかもしれません。しかし、よほど出世のペースが違う場合でなければ、お給料も同じくらいですよね。自分のお金が足りない、会社のイベントなどで不足しそうという時は、同僚も同じような状況でやりくりしているケースが多いでしょう。そこに頼まれたからといって、気軽に貸すのは難しいというのは、逆の立場になればわかります。
抜群に良好な人間関係がある、学校時代から知っている、といった同期ならもしかするとスムーズに借りられる可能性もあります。しかし、基本的には「自分も厳しいのに、なんで頼んできたの?」と感じることのほうが多いはずです。何かのときに「お金の管理ができないタイプだから仕事もできませんよ」と上司に伝えられてしまうかもしれません。
部下や後輩からお金を借りる
自分が上司に「お金貸して!」と頼まれたらと考えると、絶対にやってはいけないことの一つというのも納得できるのではないでしょうか。部下にお金を借りる上司から、仕事面で学べることはなさそうです。
自分より立場が下の人物にお金を出させるのは、パワハラの要素も含んでいそうで、問題があります。プライベートでも親しくしているという関係でも、ことお金に関しては別ととらえたほうがよいでしょう。
まとまったお金を借りる理由はきちんと説明するべき
勤務先での借入は、特に理由をきっちりと説明しましょう。誤魔化したり、適当だったりするとそもそもお金を借りる段階で信用がなくなる可能性もある中、さらにいい加減な人物ととらえられてしまいます。本来なら、きちんと借入理由を説明できないような借入は、絶対にしないほうがよいのです。
職場内の個人からお金を借りた失敗
上司や先輩、同僚や部下からお金を借りたことによる失敗、実体験を聞いてみましょう。
出世にも響き、人間関係にも影響を出しています。お金の貸し借りは個人間でするものではないようです。それが同じ職場の人であればなおさらのこと。
お金を貸すことを生業としているカードローンがあります。本当に借りることに適しているのは上司なのか、先輩なのか、それともカードローンでお金を借りるのか、よくよく検討してみましょう。
上司や先輩とカードローンで借りる場合の比較
カードローン | 上司や先輩 | コメント | |
---|---|---|---|
利息 | 要(最高金利18%程度) | 不要 | 利息が不要なのはメリットのようだが、人間関係が壊れるなどリスクもある |
借りられる額 | 年収に応じた限度額を設定 | 相手が持っている額による | まとまったお金が必要な時ならカードローンのほうが良い |
借入目的の説明 | 申込時に必要(ただし限度額設定後は範囲内なら自由に借りられる) | 都度説明が必要 | カードローンは細かく面と向かって説明しなくてよい |
返済 | 銀行引き落とし、指定口座に入金など(月々一定額) | 直接渡し(まとめて、分割などを相手と要相談) | 人対人なら返済を忘れる可能性もあり |
借りやすさ | 審査に通るなら誰でも利用可 | 貸してというだけで気まずくなることもある | 誰にも分らないように申し込めるカードローンもある |
やはり、カードローンでお金を借りると、借入や返済だけでなく気持ちの上でも負担が少ないですね。上司や先輩に借りると、利息はかからないものの、金額面でもどれくらい借りられるかは不明です。また完済しても人間関係が以前と変わらないかどうかの保証もありません。
借りる以外のお金を準備する方法
リサイクルショップやネットオークション
手元にあるものを売って、お金を準備する方法です。ネットオークション、メルカリなどなら、自宅にいながら出品の手続きができるので、忙しい方にもおすすめできます。
ただし、よほど大量に売るものや売れば価値が高いものを持っているのではない限り、思ったような金額に到達しないことも多いです。0円でなければまし、というケースに利用しましょう。
副業やアルバイト
会社で禁止されているのではなければ、副業やアルバイトをしてしまうのもよいでしょう。即日支払いバイトの場合なら、すぐにお金が必要なときにも準備できますね。お金のピンチがよくあるなら、自宅での副業などを探してみてもよいでしょう。
どうしても最後の手段として頼るしかないときに
借用書を作る
上司や同僚などしか頼れる相手がいない場合、カードローンなども即日融資のところもあるもののそれでも間に合わない場合など、最終手段として借りるしかないことがありますね。
そんな時には、少しでも信用してもらうための提案をしましょう。相手が「そんなのいらないよ!」と言ったとしても、借用書を自分で作り安心してもらうことも大切です。返済の意志が固いこと、いつまでに返せるのかをわかってもらいましょう。
「そこまで必要?」「面倒だな」と思った方は、社内での借入は避けるべきタイプの方です。自分は気軽に「明日返すって言ったけど、あさってでもいいか」と考え、相手は不信感を募らせるという状況を引き起こしてしまうでしょう。
借りやすい相手に頼む
借りやすいというと、つけ入るようで嫌な気になる方もいるかもしれません。ですが、お金に余裕があるタイプの人に頼むことは大切です。既婚でお小遣い制の人よりは、独身で自分の裁量でお金を使える人のほうが、貸そうと思ってくれた場合にも実行しやすいでしょう。
当たり前ですが、貸せるでしょ、という態度が相手に伝わってしまうのはいけません。謙虚な気持ちで頼みましょう。嘘の理由でお金を借りる事は絶対に避け、真摯であることも重要です。
上司や先輩から借りるのはやっぱり避けるのがベスト
様々なパターンを考えても、上司や先輩からお金を借りるのは、一番避けたいものです。その後の仕事に大きな影響を及ぼす可能性がある方法といえるでしょう。
職場環境で信頼がなくなることを考えると、「借りてはいけない」と結論できるのではないでしょうか。金融機関からの借入をまず考えるのが最善ですね。