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中絶費用のお金がない?相場額とお金を用意する方法

 2017/12/24 お金のトラブル   10,921 Views

望まない妊娠をしたときに、中絶という選択肢を選ばざるをえないときがあります。

一般的に「中絶」「子供をおろす」などと言いますが、正式には「人工妊娠中絶」と呼ばれています。明確な意図で医学的な手術によって胎児とお別れするという意味を持ちます。

中絶が可能な期間と中絶費用の相場

中絶は可能な期間に限度があります。早期出産というものもあり、ある程度大きくなった胎児は母体から早めの時期にできても、生きることが可能です。生まれてきたのは「子供」であって、人権があります。

極論ですが、出産後に処理をすると「殺人罪」に問われます。こうした考えを元にして、中絶が可能となるのは「胎児が母体から出たときに生存することが不可能である時期」までと定められています。

中絶が認められるのは基本的に次の2つのケースです。

  • 妊娠の継続や分娩が身体的・経済的な理由によって母体の健康を著しく害する可能性があるもの。
  • 暴行または脅迫によって抵抗や拒絶ができない状態で姦淫された結果で妊娠したもの。

2つめはいわゆる強姦です。1つめのケースは非常に多くあり、このまま子供を生んでも育てることはできないし、無理に育児しようとすると母親に過大な負担がかかることが予想されるものです。

人工妊娠中絶には「母体保護法」という法律がかかわります。

胎児が母体から出たときに生存することが不可能であると認められた時期でなければ妊娠中絶はできません。その期限は「妊娠21週と6日」です。

妊娠してから22週目に入ったら中絶はできません。

22週間というと、5ヶ月半です。妊娠に気づくのは、1ヶ月前には生理がきたのに、翌月にこなかった場合です。このときすでに妊娠1ヶ月目、つまり4週目に入っています。

中絶費用の相場

人工妊娠中絶手術は、妊娠してからの経過時期によってかかる費用が変わってきます。妊娠してから12週目未満を妊娠初期、それを過ぎると妊娠中期と呼ばれます。

21週間6日までが妊娠中期で、これを過ぎると妊娠後期とされて中絶はできません。

妊娠期間 手術費相場 平均額
8週目まで 10万~20万円 12万6千円
10週目まで 10万円~20万円 15万5千円
12週目まで 10万円~20万円 18万9千円
12週目以降 30万円~50万円 40万円弱

問題になるのは12週目以降で、費用は高額になります。この時期は胎児が大きく成長しつつある時期で、入院して検査や経過観察が必要となります。

死産届の提出も必要ですし、火葬や霊園への埋葬もしなければならないため、負担は大きくなります。

どの時期に手術するとしても、妊娠している女性にとっては体力だけでなく精神的にも大きなダメージがあります。決断は早めにしましょう。

中期以降の中絶手術にはリスクが伴う

中絶手術には身体的にリスクが伴います。子宮の内壁が傷ついて孔が開いてしまうことや、頸部に裂傷が残ることもありますし、子宮内感染も心配です。中絶手術では全身麻酔をしますので、アレルギーや副作用が出るリスクもあります。

特に妊娠中期(12週目)以降の手術には大きなリスクがあります。中期に入ると、胎児は大きくなっているので子宮頸管を広げる処置が必要です。中期では掻爬ではなく分娩です。人工的に流産させるという扱いです。陣痛を誘発する薬を使って強制的に陣痛を起こして出産します。

このときに子宮頸管の裂傷のリスクは高まりますし、子宮破裂も発生しやすくなります。卵膜や胎盤などの組織が子宮内に残っていると、子宮が元の大きさに戻らないこともあり、ときには大量に出血してしまうこともあります。

また、中絶後の女性の約20%が心的外傷後ストレス障害(PTSD)になるというデータもあります。性的機能の不全や摂食障害、人間関係の途絶といった問題が発生しやすくなります。

ホルモンバランスが崩れてうつ症状を引き起こすリスクもあります。金銭面の心配が精神的にもダメージを与えることがあります。

妊娠初期では基本的に保険対象外

妊娠初期の人工妊娠中絶手術は保険の対象外です。というのも、妊娠も出産も「病気ではない」からです。そのため、妊娠や出産、また中絶に関わる検査や手術には保険が使えません。母体や胎児に異常があったときには保険が使えることがあります。

性犯罪にあって妊娠してしまったときには、女性は被害者ですので人権保護の立場から保険が適用されます。この場合には、通常の自己負担3割もすべて国が負担します。妊娠・出産したときに母体が危険な状態になると判断されたときにも保険が適用されます。

流産をした女性は子宮内が正常な状態でないことがあります。このときに妊娠してしまうと出産が危険であると判断されます。この場合の中絶手術にも保険が適用されます。

中絶ピルはリスクが高い

インターネットの個人輸入で「妊娠中絶薬」が販売されています。日本ではこうした薬の販売は禁止されていますが、海外では利用してされている実態があり、医師の処方箋なしで購入することが可能ですし、ギリギリのラインですが違法でもありません。

代表的なものとしてミフェプリストン、ミフェプストールなどの中絶薬が輸入可能です。費用は1回分で2万円程度です。中絶費用は高額ですが、こうした薬を使うと非常に安価です。

とはいっても、非常にリスクの高い方法なので推奨できません。

日本では譲渡や販売が禁止されているほど危険な薬です。服用すると数時間から、長ければ数日間、強い腹痛、頭痛、吐き気などの副作用が出てきます。しかも、中絶成功率は100%ではありません。大量出血で入院が必要になったというケースも報告されています。

将来、妊娠できる環境になったときに妊娠する力が奪われているというリスクも考えられます。安易に手を出すのは危険です。

中絶費用が支払えない場合に利用可能な医療制度

出産ではなく中絶費用としてでも医療制度が利用できるケースがあります。ただし、一時的には自分で支払いが必要な医療制度もあり、また中絶したこと・することを知らせなければならない医療制度もあります。

医療費控除

妊娠初期の人工妊娠中絶手術は保険が適用されません。妊娠中期では保険が適用されますが、妊娠初期で受けられる医療費補助はありません。ただ、医療費控除は受けることができます。

医療費控除とは、医療費が10万円以上または年収の5%を超えるときには確定申告書を税務署に提出することによって、還付金として医療費の一部が返ってくる制度です。

病院に通院するときに利用したタクシーやバスなどの交通費も医療費控除の対象ですので、領収書を保管しておきましょう。マイカーで通院したときのガソリン代は含まれないので注意が必要です。

これはいったん治療費を自分で支払って、それを後から控除という形で払いすぎた税金が返還されるという制度です。そのため、まずは治療費そのものは自分で用意しなければなりません。

中期中絶では出産育児一時金が出る

妊娠中期以降に中絶手術を行った場合には、出産育児一時金の対象となる場合があります。これは健康保険に加入している妊婦が胎児を出産するときに国から給付されるお金です。

この「出産」には早産や死産、流産も含みます。妊娠中期以降の中絶手術は人工的な流産ですので、この対象となります。条件は以下の3つです。

 

  • 妊娠12週以降(85日以上)であること
  • 健康保険に加入していること
  • 治療行為としての手術であること。

 

中絶手術から2年までさかのぼって請求することが可能です。申請先は加入している健康保険によって異なります。支給額は、手術を受けた医療機関の種類によって以下のように定められています。

産科医療保障制度加入病院→42万円 加入していない病院→40万4000円

ただし、経済的な理由による中絶手術のときには、適用外となります。医師から中絶を勧められた場合、胎児に問題があって母体の生命にかかわる場合に適用されます。

出産育児一時金の受け取り方

出産育児一時金の受け取り方には2つあります。

直接払制度 健康保険協会から病院に支払うやり方です。「直接支払制度の利用に合意する文書」という定められた形式の文書に合意する必要があります。
受取代理制度 出産する人が受け取る一時金を、医療機関が代わりに受け取るという制度です。「出産育児一時金等支給申請書」の受取代理用の用紙を健康保険協会に申請します。

お世話になる医療機関によっては、この制度が利用できないケースがあるので注意しましょう。

出産手当金の対象にもなる

出産育児一時金だけでなく、働いている女性には「出産手当金」も中絶手術に対して給付されることになっています。社員だけでなく、契約社員やパートなどの雇用形態でも、働いている女性が出産するときに適用されるものです。

出産手当金は産休開始の翌日から2年以内であれば請求可能です。ただ、計算方式や他の制度との併用など複雑な制度ですので、厚生労働省のホームページなどを参考にして良く検討してから申請しましょう。

覚えておきたいのは、妊娠が判明した日から出産の翌日以後56日目までの範囲内で給付されるということです。この間は働くことができないので、その分を手当金として給付するというのが出産手当金です。中期の妊娠中絶の場合には、手術を受けた日が出産日となります。

お金がないときの中絶費用の調達方法

中絶をするときには必ず病院に行かなくてはなりません。中絶という事実は本人以外には最低限でも産院は知るところとなります。

しかし、医療制度を利用せずにお金を調達できれば、中絶の事実を知られるのは最低限に抑えられます。

分割払いに対応している病院に行く

中絶手術は健康保険の対象にならないケースもありますし、また高度な医療技術が必要で、しかも高額です。利用者にとって金銭的な負担となる医療行為としては他に美容手術やAGA治療、包茎手術などがあります。

こういった医療機関の利用には多額の現金が必要ですので、利用者の負担が大きい医療行為を提供する専門クリニックの多くが、分割払いに対応しています。

中絶手術はレディースクリニックやマタニティクリニックが提供していることもあります。専門性の高い医師が手術してくれるという安心感もありますし、多くの場合で分割払いに対応しています。

クレジットカード払いに対応しているクリニックも多く、まずはこういった専門クリニックに相談しましょう。なかにはメンタルケアにも対応しているところもあります。

カードローンで中絶費用を借りて返済として後払いにする

分割払いやクレジットカード払いができず、またパートナーからの協力も得られないということも多くあります。このときには、カードローンを申し込んでお金を借りて支払うことも検討すべきでしょう。

中絶手術は妊娠後期になると実施することができません。妊娠中期なら様々な制度を利用可能です。とはいっても母体へのダメージは非常に大きく、経済的な負担は心の健康にも関わってきます。

カードローンの申し込みは、働いて毎月の給与が支給されるということが第一条件です。無職の人には利用できません。中期以降の中絶では、火葬や埋葬をしなければならないので、その分の費用も高額になります。

他に活用できる手段がなく、時間的な余裕もないときには、思い切ってカードローンの利用も考慮しておきましょう。急ぎの場合には大手消費者金融だと誰にも会わずにネットだけで借りられ、即日融資も可能となっています。

未成年の中絶費用は親に相談する

ベタな方法ですが、中絶手術が必要で手持ちのお金では費用を支払いきれないときには、自分の親に相談しましょう。

お金の相談というだけでなく、メンタル面でも強い味方になってくれるのが親というものです。できれば直接会って話をしましょう。いきなり会って話すのが無理というときには、電話やメールでも良いでしょう。

誰にも相談できず、ひた隠しにしたまま結局妊娠後期に入ってしまい、自宅やトイレで出産してそのまま放置するという事件も頻発しています。経済的な問題だけでなく、中絶しなければならないというケースでは女性が一人で解決するのは困難です。

妊娠したということは、相手がいるということです。パートナーに相談するとともに、親に相談してみましょう。妊娠は隠し通すことが非常に困難です。ほぼ不可能と言っていいでしょう。早めに誰かに相談してみましょう。

親がダメなら親友や会社の同僚・上司でも構いません。上司の奥さんが中絶経験者でメンタル面で助けになったという報告も寄せられています。

大都市圏ではなく中絶費用が安い地方のクリニックに行く

中絶手術は地域によって金額に違いがあると言われています。妊娠初期の手術では、地方都市の産婦人科では10万円以下でできることもあります。東京都の産婦人科では10万円以上かかる手術も、ちょっと都心を離れるだけで安くなります。

中期の手術では差は歴然としていて、都内のレディースクリニックでは50万円程度かかる手術が、地方都市では20万円程度で済むこともあります。

中絶手術にあたって良く発生する問題のひとつに、パートナーが自分の責任を認めようとせず、こじれた状態で放置されてしまうということがあります。そういった男性には相談するだけ時間の無駄でしょう。賠償金などの請求は後から弁護士などを通じていくらでもできます。

大都市圏に住んでいて妊娠してしまい困った状態になったときには、実家に相談して実家の近くの安い産婦人科で手術を行って、メンタル面でも落ち着いてから考えてもいいでしょう。妊娠は放置していると中絶手術ができなくなります。決断は早めにしましょう。迷いは禁物です。

まとめ

中絶というのは精神的に非常にダメージ大きいものです。メンタル面でサポートしてくれる家族やパートナーがいないときには罪悪感で心がさいなまれることもあるでしょう。

万が一、パートナーが信頼できないのであれば、家族や信頼できる友人に相談しましょう。

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森本 陽子

森本 陽子

2級ファイナンシャル・プランニング技能士(個人資産相談業務)AFP認定者。自身の経験や知識を活かし、複雑なお金の仕組みや知識をわかりやすく解説しておりツイッターでの有益な呟きにも注目。FP森本陽子の詳細プロフィール

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