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介護ローンとは|介護に必要な資金額とお金の借り方を解説

 2021/02/18 お金を借りれる場所   55 Views

ひとくちにローンと言っても、銀行や消費者金融によって取扱いは多種多様です。

一部の銀行では介護費用のために利用できる商品として「介護ローン」を提供していることがあります。

介護ローンは、文字通り介護に関する費用にだけ利用できる「目的別ローン」の1つです。

今回は、介護ローンの特徴とメリット・デメリット、そもそも介護にどれだけのお金が必要なのかについて解説します。

介護ローンとは

介護ローンは文字通り、家族の誰かに介護が必要になったときに利用できるローンです。

公的な介護保険によって自己負担は1割になりますが、要介護度などに応じて上限額が設定されています。
頻繁に介護サービスを利用してしまうと自己負担は高額になるのです。

公的な融資(生活福祉資金貸付制度など)を利用することもできますが、申込できる対象の条件が厳しく設定されているほか、審査に時間がかかります。短期間で融資を受けることはできません。

そこで、比較的スピーディに融資を受けられる手段として銀行等が提供している介護ローンが選択肢になります。

使用使途

介護ローンは目的別ローンの1つであり、介護に関する出費をカバーするために利用できます。

たとえば「千葉銀行」が提供している「ちばぎん介護ローン」の資金使途は以下のとおりです。

ご本人またはご親族(配偶者または3親等以内の血族および姻族の方)の介護にかかる以下の費用
介護施設の入居一時金・入居保証金や入居に関わる付帯費用
介護機器購入費用(車いす、介護ベッド等)
ヘルパー費用
在宅ケア等に必要な介護用品費用
段差解消・手すり設置・廊下拡充等の住宅改良費用
他金融機関等の既存介護ローンの借り換え資金、借り換えに伴う諸費用(支払利息、印紙税等)

引用元:ちばぎん|介護ローン

注意が必要なのは、医療費に関する出費には使えないことでしょう。

介護を利用している場合、医療機関を頻繁に受診するのが一般的です。
介護ローンでは、医療に関する費用には対応できません。

医療費に関する費用では、同じ目的別ローンの「医療ローン」を活用するほうが適しています。

利用のための条件

介護ローンを利用するためには、利用のための条件を満たすことが必要です。

それぞれの条件を見ていきましょう。

年齢要件

一般的に介護ローンに申し込めるのは、融資時の年齢が満20歳以上65歳未満の人に限定されています。

現在は高齢者が高齢者を介護する「老々介護」も珍しくありませんが、その場合は申込者の年齢次第では利用ができません。

また、最終返済時の年齢は70歳未満であることも併せて必要です。

収入要件

金融機関から融資を受けるには、安定した継続収入が求められます。

とはいえ、親世代の介護を行うのは40~50歳であれば会社員や自営業で収入がある人が多いはずですから、申し込めない心配はありません。

仮に介護する人が何らかの理由で無職の場合は、原則として介護ローンに申し込めません。

要介護の認定

介護ローンを利用する場合、介護の対象者が「要介護」の状態であることが条件として設定される可能性があります。

介護対象が自分または親族であること

介護ローンの資金使途を詳しく見ていくと、介護対象については誰でも良いというわけではない、ということが分かります。

介護の対象は以下のいずれかに限定されていることが一般的です。

  • 本人
  • 配偶者
  • 3親等以内の血族および姻族
血族とは、血縁関係にある人のことです。
自分の両親や兄弟などが該当します。姻族は配偶者の血族と血族の配偶者のことです。

基本的に自分のお金を使って介護をする人は両親または配偶者の両親などが多いでしょうから、ほとんどの場合は問題ありません。

しかし、例えば未婚パートナーの介護となると、条件のうえでは借りられない可能性があります。

介護ローンの必要性

そもそも、公的な介護保険によって要介護者や要支援者は一定の金額まで1割負担で介護サービスを利用できます。

さらに高額介護サービス費によって、払いすぎた金額の一部の払い戻しを受けることも可能です。
それでは、やはり介護ローンを検討する必要はないのでしょうか?

介護ローンの必要性を知るには、介護にどれだけの費用がかかるかを知ることがヒントになります。
介護にかかる費用を公的なデータから確認してみましょう。

在宅介護でかかる費用

在宅で介護する場合、段差が多い等まったく介護に適さない空間はリフォームする必要があります。

さらにベッドや車いすなどの介護用品も必要です。
そのほか、デイサービスや介護ヘルパー、介護施設の利用について月額料金が発生することになります。

生命保険文化センターが発表した「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」によれば、自宅に介護を始める場合にかかる一時的な費用の平均は69万円、月額費用の平均は7.8万円でした。

また、いつまで介護をするのかについても調査されており、平均的な介護期間は4年7ヶ月(54.5ヶ月)であることが分かっています。

出典:生命保険文化センター|平成30年度 生命保険に関する全国実態調査|162P、164P、165P

つまり、初期費用69万円+月額7.8万円×54.5ヶ月=494万1,000円と、約500万円がかかることになります。

しかし、500万円はあくまでも平均の話です。
要介護の状態やサポートする家族の存在なども異なり、文字通り介護にかかる費用は十人十色です。

大切なことは、どれだけのお金が必要で、どれだけ不足するかを計算してみることです。

自己負担を預貯金で賄えないのであれば、やはりローンを検討する余地はあります。

介護される人の状態で介護費用が変わる

厚生労働省によれば、「自立」「要支援」「要介護」で以下のような状態を指します。

自立 歩行や起き上がりなどの日常生活上の基本的動作を自分で行うことが可能であり、かつ、薬の内服、電話の利用などの手段的日常生活動作を行う能力もある状態
要支援 日常生活上の基本的動作については、ほぼ自分で行うことが可能であるが、日常生活動作の介助や現在の状態の防止により要介護状態となることの予防に資するよう手段的日常生活動作について何らかの支援を要する状態
要介護 日常生活上の基本的動作についても、自分で行うことが困難であり、何らかの介護を要する状態

出典:厚生労働省|介護保険制度における要介護認定の仕組み

要支援は1から2、要介護は1から5まで分かれており、数字が大きいほど介護度が重くなります。基本的に介護度が重いほど多くのサービスを利用して介護にかかる費用は上がっていくため、自己負担が1割であったとしても介護度が高いほどお金が必要です。

介護保険サービスの利用限度額は以下のとおり定められており、それを超えた場合は自己負担になります。

要介護度 支給限度額
要支援1 50,320円
要支援2 105,310円
要介護1 167,650円
要介護2 197,050円
要介護3 270,480円
要介護4 >309,380円
要介護5 362,170円

引用元:公益財団法人長寿科学振興財団|介護保険の支給限度額とは

主な介護ローン

介護ローンを取り扱う銀行、金融機関は実はあまり多くはありません。

ここでは、代表的な金融機関を紹介します。

大垣共立銀行

地方銀行の1つ「大垣共立銀行」が提供しているローンです。

10万円~500万円まで、幅広い金額の融資を受けられます。

また、なかなか見られない特徴として「無料による電話による介護生活相談サービス」も行っています。
継続的な治療に該当するような行為を行うことはできませんが、瞬間的に困ったときの相談先として使えるでしょう。

ミナモ健康カードを所有している場合、融資金利が年1.0%下がるサービスもあります。

常陽銀行

茨城県の常陽銀行の「医療介護ローン」は、がん先進医療費のカバーに利用できるローンです。

がんの先進医療費は非常に高額であり、重粒子線治療などの一部の先進医療では300万円にも達することがあります。

そんな時の先進医療費を最大で300万円までサポートを受けられます。

介護費用そのものを借りられるわけではありませんが、がんの治療費を借り入れることで間接的に退院後の介護に使う費用をカバーすることができます。

ろうきんの福祉ローン

中央労働金庫(ろうきん)でも福祉ローンの名称で介護ローンを取り扱っています。

ろうきんの特徴は介護だけでなく「入院費用」「育児関連費用」「自然災害の復旧費用」など、いわゆる「福祉」に関する費用に利用できる使い勝手の良さでしょう。

団体会員の構成員であるか否かで金利設定が3種類に分かれる点には注意が必要です。

団体会員であれば年2.80%の固定金利のところ、生協会員の組合員は年3.080%、それ以外の一般の勤労者では年3.30%の金利がかかります。

それでもカードローンなどと比較すれば十分に低金利であるため、利用を検討する価値はあるでしょう。

介護ローン以外の選択肢

介護に使うお金を借りる場合の選択肢は、介護ローンだけではありません。
むしろ介護ローンは選択肢が多くないため、ほかのローンと比較が大切になってきます。

介護に使える代表的な手段を解説します。

フリーローン

銀行が提供しているローンの1つです。
目的別ローンである介護ローンと違って、利用使途が限定されていません。

介護ローンは医療機関を受診した際の医療費は対象外ですが、フリーローンであれば目的は自由です。
医療費の支払いのほか、医療介護とは全く無関係の費用にも利用できます。

一方で使途が自由で使い勝手が良い分だけ、金利は目的別ローンよりも高めです。

カードローンとの違い

後述するカードローンとの違いは借入が一回きりであることです。

新たに借り入れたい場合、最初から申込と審査を行う必要があります。審査に関しても、2回目だから楽になったりはしません。

一方で、返済していくことで確実に返済残高が減っていきます。利息も借入残高が減れば減少するため、毎月少しずつ返済が楽になります。

借金を一回で済ませたい場合に有効です。なお、この特徴は介護ローンも同じです。

カードローン

無担保・保証人なしで融資を受けられるローンの1つで、フリーローンと同じく利用使途に制限はありません(ギャンブルや投資目的などを除く)。

最大の特徴は、契約時に利用限度額が設定される点でしょう。ただし、多くのメリットがある反面でデメリットも多いため、利用する前に注意点をしっかりと把握しておく必要があります。

最短即日で融資

カードローンは大きく分けて銀行と消費者金融に分かれます。そのうち、消費者金融であれば最短30分のスピード審査が可能です。

介護ローンを含む銀行のローンでは原則として即日融資はできないため、今すぐにでもお金が欲しい場合には消費者金融のカードローンが選択肢になります。

何度でも借り入れが可能

カードローンは契約時に利用限度額(極度額)が設定されますが、その限度額の範囲内であれば何度でも借り入れが可能です。
返済途中であっても、限度額さえ残っていれば追加で借入できます。

極度額が0になると追加の借入はできませんが、返済した分だけふたたび借入ができるようになります。
そのため「少額を何度かに分けて借り入れたい」といったケースで有効です。

欠点として、いつまで経っても返済できない事態がありえます。
便利であるあまり何度も借入してしまいそうになりますが、だからこそ計画的な利用が大切になります。

無利息期間が設定されることも

消費者金融カードローンでは、一部のカードローンで無利息期間が設定されます。

適用される期間は「契約の翌日から30日」が一般的です。
業者によっては「初回出金日の翌日から30日」や、条件次第で180日の無利息期間が設定されることもあります。

期間内に完済できれば、利息を一切払わないまま完済できます。借り入れる金額が少額であれば銀行よりも安く利用できるでしょう。

ただし、条件として「はじめての利用」であることは覚えておきましょう。

介護ローンとは|介護に必要な資金額とお金の借り方を解説 まとめ

介護に必要な費用は人によってさまざまですが、過去のデータを見てみると平均で約500万円がかかることが分かっています。

要介護度の重さによっては、自己負担額が大きくなることも考えられます。
高額になった介護費用は公的な制度で返金もありますが、全額返金ではありません。

どれだけの自己負担限度額になるかを考え、どうしても必要であればローンに申し込むことも検討しましょう。

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ライター紹介

森本 陽子

森本 陽子

2級ファイナンシャル・プランニング技能士(個人資産相談業務)AFP認定者。自身の経験や知識を活かし、複雑なお金の仕組みや知識をわかりやすく解説しておりツイッターでの有益な呟きにも注目。FP森本陽子の詳細プロフィール

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