少額融資なら審査なしで借りられる?少しでも借りやすくする方法はある?
消費者金融や銀行からお金を借りたい人の全員が、数十万円~数百万円の大金を借りたいというわけではありません。
1~3万円といった少額だけを借りたいと思う人もいるでしょう。
そんな時、審査をしないで即融資を受けることは可能なのでしょうか?
今回は、少額融資と審査の関係について解説します。
このページの概要
少額融資でも絶対に審査は必要
結論から言うと「審査がないカードローン」は存在しません。
なぜなら、融資の前には審査を行うことが貸金業法という法律で決められているためです。
例え1万円などの少額であっても、審査を受ける義務があります。
街を歩いた時などに広告で「審査なし」という文言を見たことがある人もいるかもしれませんが、それは貸金業として金融庁に登録されていない、いわゆる「闇金」の可能性があります。
どれだけお金に困っていたとしても、トラブルを回避するために絶対に利用しないようにしましょう。
審査が甘いカードローンは存在しない
インターネットでブログ記事を見てみると「〇〇社の審査が甘い」「銀行よりも消費者金融の審査が緩い」といった言葉をみかけることがあります。
しかし実際には「審査が甘い」と断言できる金融機関は存在しません。
審査を甘くして返済能力がない人に貸付けしてしまうと、普通に考えれば貸し倒れが増えるため経営ができません。
また、日本貸金業協会によれば広告・宣伝の内容に規制を設けています。
貸金業者は、その貸金業の業務に関して広告をするときは、貸付けの利率その他の貸付けの条件について、著しく事実に相違する表示若しくは説明をし、又は実際のものよりも著しく有利であると人を誤認させるような表示若しくは説明をしてはならない。
具体的には借入が容易であることを強調することや借入意欲をそそるような表示はできません。
例としては「どなたでも貸します」「借りやすさ№1」などの表現です。
さらに現実として、大手消費者金融の審査通過率(成約率)は、ほとんど変わりません。
どの消費者金融でも成約率は40~45%程度と、数値上は明確に「甘い」と言い切れるほどの差はありません。
消費者金融 | 成約率 | 参照したデータ |
---|---|---|
プロミス | 37.8% | 2020年11月 (2021年3月期月次営業指標) |
アコム | 41.4% | 2020年11月アコムのマンスリーレポート |
アイフル | 41.7% | 2020年11月アイフル月次推移 |
レイクALSA | 29.40% | 2019年12月 |
ネットの口コミで審査の甘さについて書かれているのは「たまたま通過できた」ことで、甘いと感じたというのが真相であることが考えられます。
消費者金融の審査が早いのは甘いからではない
よく見かける表現として「消費者金融は銀行よりも審査が甘い」というものもあります。
これも「消費者金融=甘い」と決まっていません。
なぜなら銀行も消費者金融も審査内容の詳細を公表していないためです。
詳細が分からない以上、審査が甘いか分かりようがありません。
消費者金融の方が甘いとされる根拠として「審査スピードの早さ」が挙がることがありますが、審査が甘いから早いということではありません。
たしかに消費者金融は最短30分のスピード審査が魅力ですが、これは銀行とは審査の流れが違うことによるものです。
銀行では申込を受けた際に警察庁のデータベースにアクセスし、申込者が反社会的勢力の関係者ではないかを確認する義務があります。
この作業に1日以上の時間がかかり、即日融資ができないのです。
消費者金融にはこの義務がないこともあり、最短60分のスピード融資が可能になっています。
審査が柔軟なのは「消費者金融」
できるだけ柔軟、スピーディな融資を期待するなら選ぶべきは消費者金融でしょう。
申込情報を点数化する「スコアリング審査」が行われており、結果自体は瞬時に判定されます。
さらに消費者金融によってはフリーダイヤルを設置しており、申込後に電話することで優先して審査を受けることが可能です。
さらに電話による在籍確認についても、消費者金融次第では相談することで書類による確認に切り替えてくれることもあります。
利用者の希望に合わせて、ある程度柔軟な審査を期待できるのが消費者金融の特徴です。
審査を少しでも通りやすくするポイント
利用希望額を最低限にする
ローンに申し込む際は、希望する借入金額を申告することになります。
審査を通りやすくするためには、できるだけ少ない金額で申請することがポイントです。
金融機関が審査をする理由は「融資したお金を返済できるか『返済能力』を確かめる」ためです。
融資する金額が大きい分だけ安定して返済するには相応の収入が必要で、審査は慎重に行われます。
年収のレベルに見合う希望額でない場合、返済できないと判断されて落とされる可能性があります。
できるだけ審査通過の可能性を上げるために、必要最小限の希望額で申込を行いましょう。
信用情報に傷をつけない
金融機関が審査を行う際、指定信用情報機関にアクセスして利用者の信用情報を確認します。
信用情報とは、過去の金融商品の借入実績のことです。
申込・借入・返済などの実績が細かく記載されており、返済を延滞した場合には「事故情報」が記載されています。
この情報が多大な悪影響を与えるため、普段から借りたお金は期限内に絶対に返済することを心がけましょう。
2~3万円の少額融資なら大手消費者金融がおすすめ
即日融資が可能
消費者金融は審査時間が短いのが特徴です。
審査時間は最短で30分、申込から融資までの手続き全体でも最短1時間で完了することがあります。
一方の銀行やクレジットカードは最短でも翌日回答です。
場合によっては2週間程度の時間がかかることがあります。
今日中にお金が欲しい、ということであれば選択肢は消費者金融です。
短期間の借入なら支払う利息が銀行と大差ない
消費者金融で適している借り方は、「少額で短期間の借入」です。
利息の計算式を見てみるとその理由が分かります。
利息=借入残高×金利÷365日×借入日数
金利が同じであっても、借入日数や借入残高が大きいと支払う利息は大きくなります。
消費者金融の金利は基本的に銀行より高いため、さらに影響は大きくなります。
とはいえ、借入残高や借入日数が小さい場合はさほど影響は大きくありません。
10万円を30日間で借りたときの比較をしてみましょう。
銀行は金利15.0%、消費者金融を18.0%と仮定します。
- 銀行=10万円×15.0%÷365日×30日=1,232円
- 消費者金融=10万円×18.0%÷365日×30日=1,479円
それでは100万円を50日借り入れた場合ではどうでしょうか?
- 銀行=100万円×15.0%÷365日×50日=20,547円
- 消費者金融=100万円×18.0%÷365日×50日=24,657円
このように返済額と返済期間が長い分、返済する利息は大きくなるのです。
短期間の少額であれば、消費者金融でも銀行でも支払う利息にさほど大きな違いはありません。
金利以外の要素も含めて、銀行と消費者金融のどちらに申し込むかを考えておきましょう。
無利息期間もある
短期間なら消費者金融の方が向いている理由はもう1つ「無利息期間」の存在があります。
一部の消費者金融では、条件を満たした借入について一定期間中の利息が0円になるサービスを展開しています。
期間内に完済すれば何度借り入れても無利息です。このため短期間の借入であれば、消費者金融の方が向いているといえます。
なお、借入れの条件は消費者金融ごとに異なりますが、主には以下のとおりです。
- その消費者金融を初めて利用すること
- 無担保のキャッシングローンを利用すること
CMで有名な5社の無利息期間を見てみましょう。
消費者金融 | 無利息期間 |
---|---|
アイフル | 契約の翌日から30日 |
アコム | 契約の翌日から30日 |
プロミス | 初回出金の翌日から30日 |
レイクALSA | ・契約の翌日から60日間
・5万円まで契約翌日から180日間 |
SMBCモビット | 設定なし |
初回の借入まで無利息期間のカウントが始まらないプロミスや、無利息期間が圧倒的に長いレイクALSAが魅力的ですね。
ただし、他のサービスの使い勝手によっても選ぶべき金融機関は異なります。
無利息期間だけでなく、総合的なサービスで申し込む金融機関を決めましょう。
web完結で契約可能
消費者金融は、申込の際に「web完結」を選択可能です。
申込・契約・融資まで全てネット上で完結します。
審査やカード受け取りのために店舗や無人契約機に移動する必要はなく、借入のためにATMを探す必要もありません。
契約時にカードレスを選択することができればカードを持ち運ばず、振込依頼で自宅にいながら融資を受けられます。
スマホアプリがあればアプリがカード代わりになるため、カードなしでもATMで取引ができます。
さらに明細書や契約書もネットで確認が可能で自宅に郵送されないため、家族に知られる心配がありません。
銀行の審査はどう?
消費者金融よりも慎重に行われる
明確に「厳しい」「甘い」という断言はできませんが、銀行は消費者金融に比べて審査が慎重に行われる傾向にあります。
それは「金利の低さ」が1つの要因です。
消費者金融では年3.0~18.0%のところ、銀行では年2.0~15.0%と低金利を実現しています。
金利が高いと、もし貸し倒れが発生した場合の損失をカバーすることが可能です。
しかし、低金利の銀行では貸し倒れが発生した場合は損失をカバーしにくいのです。
そうした事情もあり、審査は慎重に行われる傾向にあります。
即日融資ができない
銀行は、すでに解説したように即日融資には対応していません。
銀行のなかでは「ネット銀行」の審査が比較的スピードが早いといわれていますが、ネット銀行で有力な「楽天銀行」でも最短翌日が最速です。
どうしても即日で融資を受けたい時、最短30分で審査が完了する消費者金融のほうが適しているといえるでしょう。
審査なしで少額を借りられる他の方法
クレジットカードのキャッシング
持っているクレジットカードにキャッシング枠がある時、クレジットカードを利用して即融資を受けられます。
カードローンと同じく、ATMを見つければ即座に出金が可能です。
ただし、まだキャッシング枠が設定されていない場合、即日融資は基本的にできません。
キャッシング枠の設定に数日以上の時間がかかることがあるためです。
質屋
ブランド物の腕時計や貴金属など、価値のある品物を担保にして預けることで見合ったお金を借りることができる貸金業者が「質屋」です。
品物が担保になるため、本人の返済能力を審査することはありません。
個人の信用にかかわらず融資を受けられるため、仮に信用情報に傷がある状態(ブラック)であっても借入が可能です。
預けた品物を手放すことで、返済する必要がなくなるのもメリットです。
ただし、返済するときに必要な利息を計算する金利が、消費者金融と比較しても高いのがデメリットになります。
質屋は「質屋営業法」という貸金業法とは別の法律の制限を受けており、その法律によれば質屋の金利は上限年109.5%です。
年18.0%の消費者金融と比較して圧倒的に高い設定になっています。
利用する際、預けた品物を手放す選択肢を考慮しておくほうが良いでしょう。
契約者貸付
生命保険に加入している人は、契約者貸付という制度でお金を借りられる可能性があります。
対象は「解約返戻金」がある契約で、いわゆる「積立型」「貯蓄型」と呼ばれる保険です。
終身保険や養老保険などが該当します。
解約返戻金とは、契約している保険を解約した場合に保険料の一部が戻ってくる仕組みのことです。
生命保険の契約を担保にお金を借りることができ、既に受け取る予定のお金を使うために審査は必要ありません。
保険会社によって異なりますが、年3~7%と金利も低くなっています。
さらに、解約しなくても解約返戻金を活用できるのが大きなメリットです。
解約して解約返戻金を受け取った場合、そのあとに死亡・高度障害状態になっても保険金を受け取れません。
再度の加入では保険料が割高になるほか、告知にひっかかった場合は加入できない可能性もあります。
少額融資なら審査なしで借りられる?少しでも借りやすくする方法はある?まとめ
今回は「少額融資であれば審査は必要ないのか?」という疑問について解説しました。
銀行や消費者金融でお金を借りる以上、仮に借りたい金額が1万円であったとしても審査を省略することはできません。
どうしても審査をしないで借りたい場合は「クレジットカードのキャッシング枠」「契約者貸付」「質屋」「友人・家族から借りる」などの選択肢も検討しましょう。