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休職期間の社会保険料は免除にならない!支払えない場合の対処法

 2020/12/30 お金のトラブル   71 Views

会社員・公務員として働いている人は、給与から厚生年金保険料、健康保険料が差し引かれているのはご存知のとおりです。

ではもし、体調不良やケガなどの理由で長期間にわたって休職してしまった場合、自分が払っていた社会保険料はどうなってしまうのでしょうか?

今回は、休職などの理由で社会保険料が払えない場合の流れ、対処法を解説します。

そもそも「社会保険料」とは

社会保険料は本人と会社で同額を折半して支払うものがあります。

ここでは社会保険料として自分、もしくは会社で払っているものの概要を紹介します。

  • 厚生年金保険料
  • 健康保険料
  • 住民税
  • 介護保険料

厚生年金保険料・健康保険料

厚生年金保険料や健康保険料は、従業員の標準報酬月額と各都道府県の協会や厚生労働省が定める保険料率によって決まります。

会社と従業員で50%ずつ負担するのが決まりです。

所得税

給与・賞与が発生するたびに源泉徴収される税金です。

休職して給与・賞与が発生しない場合は控除が行われず、復帰した後に追って支払う義務もありません。

住民税

地方税の一種です。

1~12月の所得に対して所得税が確定後、その情報から住民税が決まります。
納税期間は翌年の6月から翌々年5月までです。

その年に差し引かれる住民税は、前年の所得に対して支払うということになります。

住民税の税率は一律10%です。

時間差で納付するため、休職していて給与・賞与がなくても負担が発生します。

従業員の住民税について、会社は支払う義務がありません。
給与から引かれているといっても会社が何割か折半するわけではなく、手続きの簡素化のために従業員に代わって支払っているに過ぎないのです。

従業員が休職している間は、住民税は従業員が自分で納める必要があります。

介護保険料

従業員の年齢が40歳以上65歳未満の場合に健康保険料と一緒に徴収される保険料です。
40歳になった月から保険料の支払い義務があり、それ以降は生涯に渡って保険料を支払います。

介護保険料は健康保険と同様に本人の負担は50%です。
残り50%のうち25%は国、都道府県と市町村が12.5%ずつを負担します。

雇用保険料

雇用保険料は、働いた給料が発生した場合のみに支払うものです。
1日でも勤務実態があった場合は給与から引き落としが行われます。

1ヶ月間まったく働かない場合は会社側も負担する必要はありません。

労災保険料

労災保険は、万が一業務上のケガ(労災)が発生し、労働者が被害を受けた場合に備える保険料です。

労災保険料は100%事業主負担です。

休職中でも社会保険料は支払う義務がある

結論をいうと、休職中も社会保険料の支払いは免除されません。
原則として休職前と同額の社会保険料を払う必要があります。

休職に関する定めは法律によるものではなく、会社と本人の就業規則による約束事に過ぎないためです。

休職しても給料が全く支払われませんが、それでも納税義務は従来通りです。
あらかじめ知っておかないと、いざ休職になったときに焦ってしまうでしょう。

休職中でも免除されない理由

社会保険料を払い続ける必要がある理由は「労働者でなくなったわけではない」ということです。

労働者として会社に属して働くと原則として厚生年金保険料・健康保険料を支払いますが、休職中でも会社に在籍することは変わりありません。

企業としても休んでいるだけであって、休職していない人と同じように被保険者として扱います。

労働者としての身分が続く限り、社会保険料は免除されません。

もし退職して市役所等で手続きを進めると、そこで初めて支払い義務がなくなります。

休職中に支払う社会保険料の額

休職中は、支払う保険料が減額になるのでしょうか?

結論として基本的に支払う社会保険料は従来と変わりません。

社会保険料の計算のベースは「標準報酬月額」によって決まります。
毎年7月にその年の4~6月までの給料の平均額で計算される制度です。

社会保険料を下げるには標準報酬月額を下げる必要がありますが、下げるには一定の条件があります。

休職しても標準報酬月額は下がりません。このため、社会保険料は減額されないのです。

育休中の社会保険料に関しては免除

育児・介護法では、3歳までの子を養育する期間に関しては社会保険料の支払いは被保険者・事業者の双方が免除になることが定められています。

参考:厚生労働省|育児休業や介護休業をする方を経済的に支援します

また平成26年からは、産前産後休業でも社会保険料が免除されます。

休職中に社会保険料が払えない場合の対処法

休職していると「傷病手当金」が受け取れますが、1日の給与の約2/3の金額に留まります。

生活費に使ってしまうと「社会保険料まで回らない…」と悩むこともあるでしょう。

もし払えない場合、どのような対処方法があるのでしょうか?

主な対処法について解説します。

  • 会社が立て替える
  • ボーナスで相殺
  • 退職金で相殺

会社が立て替える

一度会社に立て替えてもらい、復帰後に分割払いなどで返済していく方法です。
しかし、会社によっては就業規則次第では実現できないこともあります。

もし、休職から復帰せずに退職すると、会社側は立て替えた社会保険料を回収することができなくなります。
ですので、対応してくれないケースが多いのは理解しておきましょう。

会社で社会保険料を立て替えてくれるかどうかは、総務・人事部などに確認が必要です。

会社が立て替えてくれるケースばかりではない

紹介したとおり立て替えには会社側にリスクがあるため、立て替えできる会社ばかりではありません。

会社からの立て替え以外で考えられるのは、「休職していても関係なく毎月支払う」ということです。

収入がない場合は難しいですが、この場合は知り合いからお金を借りたり後述の「相殺」を利用したりしてどうにか支払うしかありません。

この場合は給与からの天引きができないため、休職期間中に毎月会社から社会保険料の支払いに関する請求書が届きます。

請求書の内容にしたがって社会保険料を払っていくことになるでしょう。

立て替えとどちらが適用されるかは、本人の希望というよりも会社側の対応によるところが大きいです。

いざ休職になった場合、どちらになるかは人事・総務などの担当者から説明があるでしょう。

ボーナスで相殺する

ボーナスを使って相殺することも可能です。

ボーナスは12月に払われる場合、1~6月までの働きぶりや会社の業績を加味して決められるといったケースが一般的です。

2~3ヶ月程度の休職であれば、ボーナス払いで対応できるでしょう。

受け取れるボーナスが半分以下になることもありますが、背に腹は代えられません。
毎月の給与で返済するよりは日常生活への影響が小さいメリットもあります。

ただし、相殺できるのは当然のことながら「休職開始からボーナス支払い月」の給与までです。

そのあとの休職を見越してボーナスから天引きしてもらうことはできません。

退職金で相殺

将来の退職金で相殺する方法です。
今現在は負担なしで社会保険料が納められないピンチを切り抜けられます。

しかし、休職期間が長引くと将来受け取れる退職金が大幅に減ることも考えなければいけません。

若いうちはあまり気にならないかもしれませんが、退職して年金以外の収入がなくなると退職金は重要な収入源です。

安易に「退職金で払います」と言ってはいけません。

まず、将来的にいくらの退職金がもらえるのか試算しましょう。就業規則に退職金の計算方法が記載されていれば、おおまかな金額は分かります。

次に、社会保険料を退職金で払うといくら減額になるのか確認しましょう。

残った金額で老後の生活ができるかを考えます。

生命保険文化センターの「令和元年度 生活保障に関する調査」によれば、最低限の生活に必要な費用は「22万円」といわれています。
65歳で退職して90歳まで生きると仮定すると22万円×12ヶ月×25年=6,600万円のお金がかかる計算です。

自分の年金で賄えない分は退職金と貯金でまかなう必要があります。
最低でも、この金額を問題なく用意できないと老後生活は難しいでしょう。

この点を加味して、退職金で相殺するかを決めていきます。

どうしてもお金が足りない場合の対処法

身の回りのものを処分する

社会保険料を会社から立て替えてもらっている場合、あるいは請求書が届いた場合はできるだけ早くその状態を解消したいでしょう。

そのため、即金性の高い方法で現金を用意しましょう。

始めに考えるのは身の回りにある品物を換金してしまうことです。
街中のリサイクルショップや中古買取店でブランド品や高価なゲームなどを持ち込むとその場で鑑定してくれ、1時間もすれば現金に換えることができます。

持ち込む商品の種類によっては、数万円単位のまとまった金額になることもあります。

また「メルカリ」「ヤフオク」などネット経由で販売するのも1つの方法です。

購入希望者と直接交渉あるいはオークションを開催することで、買取店をはさむよりも高額で買い取ってくれる可能性があります。

しかし、商談が成立しないとお金になりません。入金まで時間がかかるデメリットもあります。

消費者金融カードローン

カードローンは、ローンカードと呼ばれる専用のカードを使ってATMなどからお金を下ろせるサービスです。

提供元は「銀行」「消費者金融」に分かれていますが、急いでいるときであれば「消費者金融」を選択するのが良いでしょう。

銀行は金利が低いことで返済総額が低くなりやすいですが、即日で融資を受けることができません。

一般的に「審査が難しい」といわれていることも要因になり得ますが、それ以外にも銀行ならではの業務に理由があります。

銀行はローンの申し込みを受けた場合、警察庁のデータベースを照会する義務があります。

申込者が反社会的勢力の関係者かを確認するのに必要で、最低でも1営業日以上の時間が必要です。

一方の消費者金融では最短30分で審査されるだけでなく、融資まで1時間で完了するケースもあります。

審査受付時間である21:00までに審査を通過すれば、いつでもお金を借りることができるでしょう。

初回の利用は30日間等一定期間の「無利息サービス」を利用できるため、期間内に完済すれば利息が一切かかりません。

クレジットカードのキャッシング

クレジットカードを持っている場合は、キャッシング枠の設定がないか確認してみてください。

キャッシング枠は、カードローンのように限度額まで自由にATMからお金を借りられる枠のことです。すでにキャッシング枠が設定されていれば審査や申し込みは不要で、今すぐに現金を借りられます。

主な注意点は2つあり、まずは審査から始める場合は即日で融資を受けられないことです。

もう1つ、キャッシング枠を使うことでショッピング枠を圧迫することも覚えておきましょう。

例えばショッピング枠50万円、キャッシング枠20万円が設定されている時にキャッシング枠20万円を使うと、ショッピング枠も残額30万円に減少します。

いざという時にショッピング枠が使えなくなる可能性は知っておく必要があるでしょう。

あらかじめ就業不能保険などへの加入を検討

「就業不能保険」「所得補償保険」といった名称の保険を販売する保険会社が増えています。
この保険に加入することで、休職中の無収入の時に一定の金額を受け取ることができます。

会社員は休業した時に傷病手当を受け取れますが、受け取れるお金は給与の2/3と目減りしてしまいます。
入院する場合は入院費用が余計にかかるため、生活していくだけで精いっぱいになることも珍しくありません。

公的保障だけではカバーできないことも考えられます。

このような万が一の事態を想定し、元気なうちから就業不能保険や所得補償保険加入を検討するのも1つの選択肢です。

休職期間の社会保険料は免除にならない!支払えない場合の対処法 まとめ

今回は、厚生年金保険料などの社会保険料の給与天引きができない場合の対策や手続きの流れについて解説しました。

会社に立て替えてもらうこともできるかもしれませんが、会社のルール次第では対応してもらえません。毎月請求書を送ってもらう形で、自分で支払うことも覚悟しておきましょう。

また、元気なうちから「万が一」に備えて対策をしておくことも大切です。保険会社では「就業不能保険」「所得補償保険」といった、働けなくなった場合の保障を行える保険もあります。

それぞれの特徴を理解し、無理のない範囲で求職というリスクに備えましょう。

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ライター紹介

森本 陽子

森本 陽子

2級ファイナンシャル・プランニング技能士(個人資産相談業務)AFP認定者。自身の経験や知識を活かし、複雑なお金の仕組みや知識をわかりやすく解説しておりツイッターでの有益な呟きにも注目。FP森本陽子の詳細プロフィール

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