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教育費はいくら必要?貯める方法と注意点

お金に関する豆知識   143 Views
家計に多少無理があっても「学費だけは」となかなか削りがたいのが教育費。あらゆる支出の中で教育費は依然、家庭にとって負担の大きいものになっています。2020年4月には高等教育の修学支援新制度が始まり低所得層を中心に教育費の負担は軽減傾向にありますが、一般家庭ではまだまだ厳しい状況です。

教育の選択肢を広げてあげるためにも今から計画と準備をしっかり行い将来に備えましょう。教育費はいくら必要なのか、具体的な金額や教育費を貯める方法と注意点を解説します。

幼稚園から高校までにかかる教育費

幼稚園から高校まではできるだけ普段の生活費から工面して大学入学時に備えて教育費を貯めておこうと考える人が多いと思いますが、進学の選択肢によっては高校まででも多額の教育費が必要です。

(参考)文部科学省「平成30年度学校基本統計(学校基本調査報告書)」より

文部科学省の調査によると、幼稚園から高校までの学習費総額費用は

  • すべて公立だった場合は541万円
  • すべて私立だった場合は1830万円

となっています。公立と私立では実に1300万円もの差があります。

親自身が私立に通っていた場合はわが子にも同じ水準で考えがちですが、家計の状況や子どもの数によっては厳しい面もあるため進学には柔軟に対応する考えも必要です。

大学にかかる教育費

大学でも国公立か私立かで教育費の差は広がります。日本政策金融公庫の令和元年度「教育費負担の実態調査結果」によると大学4年間にかかる子ども1人当たりの教育費用(入在学費用)は

  • 国公立は499万円
  • 私立理系は822万円

という結果になっています。

(参考)日本政策金融公庫の令和元年度「教育費負担の実態調査結果」データより筆者作製

注意点
この金額は入学費用を含む学在費用の数字なので一人暮らしの生活費などは含まれません。また一般的な私大理系であればこの程度の金額で済みますが、医学部や歯学部を選択すればその費用は桁違いになってきます。

一人暮らしなら4年で400万円の仕送り

日本政策金融公庫の調査によると一人暮らしの学生に対する仕送り金額は年間平均102万円。ある程度は月々の収入でまかなうとしても4年間で400万円前後の金額を仕送りに使います。

日本学生支援機構の学生生活調査結果によると、実家から離れて生活する学生は学寮も含めて私立大学35%、国立68%、公立60%となっています。特に地方に在住している場合は一人暮らしの可能性が高くなるので仕送り費用も考えなければなりません。

受験費用の準備や浪人の費用も念頭に

一般的には大学在学中が一番教育費の負担が大きくなりますが、高3の受験費用準備も必要です。塾代のほかに受験料の出費が大きくなります。

受験費用については推薦入学など受験校が1校であれば安く済みますが、私立大学等を何校も受験すればあっというまに数十万円に。高3の頃にはまとまった金額になるよう準備を進めましょう。

浪人した場合は予備校通いと2年目の受験費用でさらに負担増となります。文部科学省のデータによると大学進学する人の中で浪人割合は5人に1人。決して他人事ではありません。浪人生活1年で100万円近い追加費用を覚悟しましょう。

奨学金などの支援制度を学んでおく

低所得層においては奨学金などの支援が昔に比べとても充実しています。あらかじめ制度についてある程度学んでおきましょう。

上手に利用すれば経済的理由で選択肢をあきらめなければならない場面も減ってきます。中間層が受けられる奨学金も多数あるので情報収集を怠らないことが大切です。

高等教育の修学支援新制度始まる

2020年4月に奨学金の新たな制度「高等教育の修学支援新制度」が始まりました。住民税非課税世帯及びそれに準ずる世帯を対象に、大学・短大・高等専門学校、専門学校等の授業料と入学金が免除または減額されます。

私立高校授業料実質無償化

2020年4月からは高等学校等就学支援金(返還不要の授業料支援)の制度改正で、私立高校等に通う生徒への支援が手厚くなります。年収590万円未満(目安)世帯の支援額の上限額が大幅に上がります。

自治体や大学独自、民間団体の奨学金も充実

日本学生支援機構の調査によると、全国で奨学金事業を実施している団体は5028団体、制度数は11204制度に上ります(平成28年度)。いざという時は奨学金に頼るという選択肢も可能です。

日本学生支援機構の奨学金と国の教育ローンが併用できるのはもちろん、地方自治体や大学が独自で行っている奨学金制度もあります。一般的に給付型や無利子の奨学金は成績優秀などの条件が厳しく、有利子の貸与型は比較的条件がゆるくなります。

国の教育ローン

収入の条件や上限金額はありますが、日本政策金融公庫が行う国の教育ローン(教育一般貸付)は比較的低金利で借入れすることができます。

給付型や無利子の奨学金が受けられない場合は国の教育ローンも検討してみましょう。

  • 日本学生支援機構の奨学金と併用可能
  • 上限金額は350万円
  • 固定金利年1.66%(2020年3月現在)
  • 返済期間15年

となっています。形としては奨学金は子ども自身が将来返済することになりますが、教育ローンは親が返済することになります。

結局教育費はいくら貯めるのが正解?

先の状況が想定できない中で「教育費のためにこれだけ用意しておけば安心」という絶対的な金額はありませんが、目安として大学入学時点で最低でも300万、できれば500万円貯めることを目標にしましょう。500万円あると幅広いパターンに対応できます。

子1人につき300万円を準備しておけばよいという話をよく耳にすると思いますが、これはあくまで一般論。その時の世帯収入の状況や進学先によって必要な金額はバラバラです。貯め過ぎる分には何も困らないということだけは確かです。

奨学金には頼らない!教育費の貯め方と注意点

奨学金制度が充実しているとは言え、貸与型の奨学金は当然ながら返済が必要です。一般家庭では無利子や給付型の奨学金を受けることが難しく最終的に将来子どもに返済の負担をかけることになることも。「奨学金ありき」で考えるのではなく、自己資金を前提に計画しましょう。

教育費を貯めることは結局「いかに貯金を増やすか」ということです。でるだけ早めに取り組み、あらゆる方法で効率的に確実に教育費を確保します。

1普段の生活で節約

教育費の貯め方の基本。普段からの節約意識は教育費だけでなく老後の生活費など生涯に渡って影響を及ぼします。

まずは家計簿の習慣から始めて、無理のない範囲で節約生活を身に着けましょう。

2預貯金や保険で強制貯蓄

財形貯蓄や金融機関の積立定期を利用して強制的に生活費の先取り貯金する仕組みを作ると資金計画が立てやすくなります。

先取りした分はないものとして生活費をやりくりしましょう。利率は期待できませんが、着実に貯金を増やすことができます。

学資保険で強制的に貯蓄することも効果的です。生命保険料控除の対象として節税対策にもなります。

3つみたてNISAやジュニアNISAなどの投資で増やす

預貯金を貯めても金利で資産を増やすことはできない時代になりました。多少のリスクはありますが併せて投資も検討しましょう。通常株式投資などの利益は約20%が税金になりますが、つみたてNISAやジュニアNISAを使えば一定額までは非課税になり、比較的ローリスクな投資と言えます。

ただし預貯金に余裕がない場合の投資は要注意。リスクのある貯め方は避けて、まずは貯金を確実に増やしましょう。

4子ども自身にアルバイトしてもらう

高校生や大学生にもなれば「自分で使うお金は自分で稼ぐ」という意識を促すことも時には必要です。

高校生でも土日や長期休みを活用すれば月数万円の収入を得ることができます。大学生の場合は家庭教師など時給が比較的高いアルバイトもできるようになります。社会経験の貴重な場として、金銭感覚を身に着ける手段として、子どもに家計を負担させることは決して気の毒なことではありません。

ただし大学生は扶養控除の金額が大きいため、アルバイト収入が増えて範囲を越えると親の税金が跳ね上がる点に注意が必要です。

5共働きや副業を始める

妻が専業主婦の場合、扶養の範囲内でパートをするだけでも年間100万円前後の収入アップが可能です。

家計を支える夫が副業などで収入を増やすこともできますが、その分税金も負担増になる上にまだまだ就業規則で副業が認められていない会社も多い状況です。

同じ金額なら扶養の妻が収入を増やす方が効率的なケースもありますので、家庭の状況を見ながら収入アップの方法を検討しましょう。

6教育資金贈与制度

祖父母から教育費を贈与してもらう場合、祖父母にある程度資産があるなら教育資金贈与の制度を検討してみましょう。相続税対策としても有効です。金融機関での手続きが必要になりますが1500万円まで贈与税が非課税になります。

教育費を貯める時の注意点

注意点
将来の学費を早めに準備しておくことはとても大事ですが、「教育費」というくくりだけでなく「家計全体」で考えることも必要です。

教育費を意識するあまり、繰り上げ返済できる資金があるのに金利の高いローンを放置するのは危険。やみくもに教育費を貯めるのではなく、まずは現時点でどれだけの資産と負債があるのか全て洗い出します。

その上で精算できるものは早めに済ませて、将来にわたってどのように貯金していくのかしっかり計画しましょう。

家族での話し合いが大事

こどもの教育はできる限り支援したい、最低でも自分が受けた教育水準は受けさせたいと考える親は多いと思います。しかしそのために無理して働いたりお小遣いを減らしたり…親が教育費のために自分を犠牲にすることが正しいとは思えません。

子どもの教育についてどこまで支援するのか、どんな教育を受けさせたいのか、子ども自身はどこでどのように学びたいと考えているのか、教育ローンは、奨学金はどうするか?夫婦、親子でよく話し合うことが大切です。

まとめ

家計の「聖域」になりがちな教育費ですが、知らぬ間に家族の誰かが苦しまないように教育費の見通しをつけて早めに準備することが大切です。今すぐ家計管理に力を入れて貯蓄を増やす仕組みを作っておきましょう。

その上で他にできることがあれば取り入れていきます。それでも厳しい場合は子どもにお金の話をした上で状況に見合った進学先を決めてもらったり、教育費を子ども自身に負担させることも必要になります。

いずれにせよ誰かが勝手に決めるのではなく家族でよく話し合い協力体制を作って明るい将来設計をしましょう。

 

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森本 陽子

森本 陽子

2級ファイナンシャル・プランニング技能士(個人資産相談業務)AFP認定者。自身の経験や知識を活かし、複雑なお金の仕組みや知識をわかりやすく解説しておりツイッターでの有益な呟きにも注目。FP森本陽子の詳細プロフィール

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