免許ローンで運転免許を取得!審査内容からオススメの種類まで紹介
運転免許費用は自動車学校や取得する免許の種類でも異なりますが、普通自動車免許であれば30万円が1つの相場でしょう。
社会人なら払えない額ではないにしても、簡単に用意できる金額ではありません。
アルバイト収入しかない学生であれば、なおさらでしょう。
そこで利用できるのが、免許費用を分割払いにできる「免許ローン」です。
今回は免許ローンの特徴とメリット・デメリットを見ていきましょう。
このページの概要
免許ローン(運転免許ローン)とは
免許ローン(運転免許ローン)は文字通り、運転免許を取得するために自動車学校に通う費用についてローンを組む商品のことです。
同じ免許であっても、教習所によって料金設定は全く異なります。
普通自動車免許であれば25~30万円が相場でしょう。
免許取得を目指すのは18歳~20歳くらいの学生がメインですから、親に取得代金を出してもらえる世帯ならともかく、自分で用意するのは大変です。
社会人であってもすぐには用意できない金額でしょう。
そこで検討したいのが免許ローンを利用することです。
手元に資金がなくても免許を取得することが可能になります。
免許ローンのタイプ
ひとくちに免許ローンといっても、さまざまなタイプがあります。
もっとも一般的なのは教習所が提携している信販会社ですが、それ以外にも多くの選択肢があります。
代表的な免許ローンの提供元として、以下の3つを解説します。
- 信販会社
- 銀行
- 大学生協
信販会社
教習所の窓口で申し込めるローンは信販会社と提携しています。
金利は10~13%前後が一般的で、クレジットカードよりは少し安いといった設定でしょう。
窓口で申し込みと支払い手続きができるため、ほかの金融機関に足を運ぶ必要がないのがメリットです。
金利に不満がないのであれば、手っ取り早く手続きが終わります。
ただし、免許の取得代金にしか使えません。
利用限度額は銀行のマイカーローンと比較して小さいことは予め知っておきましょう。
銀行
銀行で「マイカーローン」の審査に通過できれば、免許取得資金として利用できます。
特徴は金利の低さで、例えば三井住友銀行のマイカーローンなら2021年2月現在の金利は4.475%と、他の資金調達の手段と比較して割安です。
参考:三井住友銀行|ローン金利
ただし、20歳未満の学生が利用するのは難しいのがネックです。
銀行のローンの申し込み条件としては、以下の2つの条件が設定されています。
- 満20歳以上
- 定期的な安定収入があること
条件をクリアしている社会人であれば、2社で別々の手続き(銀行、自動車学校)が必要な点さえクリアできればメリットは大きいでしょう。
大学生協
大学生協の免許ローンは、大学生のみが利用できるローンです。
金利は年10%以下であることが一般的で、銀行などの厳格に審査される金融機関と比較して学生向けの柔軟な審査を期待できます。
ただし、親権者の連帯保証人が必要で、特定の合宿免許でしか使えないケースもあります。申し込み前に利用条件は熟読しておきましょう。
免許ローンの特徴とメリット
頭金が不要
ローンというと住宅ローンのように「頭金」が求められるイメージを持っている人も多いかもしれません。
免許ローンでは、原則として頭金は不要です。申込時に貯金が全くないとしても、審査の結果次第で借り入れが可能です。
保証人が不要
免許ローンでお金を借りる場合、社会人なら原則として保証人は不要です。
社会人だけでなく、学生、アルバイトや定期収入がない人(無職)でも保証人を求められないこともあります。
ただし、未成年や学生、定期収入がない人(無職)に関しては保証人の代わりに親権者の同意が必要です。
また、審査の結果によっては保証人が必要になることがあるため「100%保証人は不要」ということではない点に注意しておきましょう。
高校3年生から本人名義で申し込める商品も
商品によって異なりますが、高校3年生であれば親の名義で申し込めるローン商品もあります・
ただし、以下の2つについては知っておいてください。
- 親権者の同意が必要
- 卒業見込みであることが必要
支払い回数を選べる
免許ローンによって支払い回数は異なるものの、選べる支払回数の幅が大きいのが免許ローンのメリットです。
後述する「イオンの運転免許ローン」では、以下の記載がみつかります。
支払回数は1回~60回から選択でき、月々3,000円からのご返済が可能です。
※通常分割払いだけではなく、ボーナス併用払いも対応可能です。
引用元:イオン|イオンの運転免許ローン
返済開始までに猶予がある
カードローン・フリーローンの場合、借り入れた翌月から返済が始まるのが一般的です。
アルバイトをしていない学生の場合、すぐに返済できないこともあるでしょう。
免許ローンの場合、ローンの種類にもよりますが、学生特典として「返済は〇ヶ月後からでOK」というサービスが受けられることがあります。
仮に3ヶ月~半年の猶予があれば、その間にアルバイトを探せます。早めにアルバイトが見つかれば働いて返済するお金を貯めることもできるでしょう。
免許ローンのデメリット
免許ローンはメリットだけでなく、注意すべきデメリットも存在します。
支払総額が多くなる
現金一括で支払う時に比べ、支払総額が多くなるのはデメリットです。
ローンを組んだ場合は金融機関や信販会社への手数料にあたる「利息」を支払う必要があります。
支払う利息の計算式は以下のとおりです。
借入残高×金利(実質年率)÷365日×借入日数
たとえば30万円を金利年15%で借り入れ、180日後に返済する場合の利息は以下のとおりです。
30万円×0.15÷365×180=22,191円
毎月の返済金額は一定のため気付きにくいですが、これだけのお金が追加で必要です。
「借入金額が大きい」「金利が高い」「長く借り入れる」、このいずれかの条件で利息は大きくなります。
返済ができなくなると「ブラック」になる
金融機関からの借入をした場合、絶対に返済を遅らせてはいけません。
ローンの返済の延滞が一定期間以上続く場合、指定信用情報機関に金融事故として事故情報が記録されます。
これが俗にいう「ブラック」という状態です。
今後にローンやクレジットカードに申し込む場合、審査に多大な悪影響を与えます。
原則としては審査を通過できないと思っておくほうが良いでしょう。
事故情報は、登録から5年間は残りつづけます。
20歳で金融事故が記録されると、最長25歳までローンが組みにくくなります。
早くに結婚して家を建てたいと考えていても、審査を通過できずに人生設計が狂ってしまうでしょう。
また金融事故に記録されるのは、ローンの返済遅れだけではありません。
スマートフォンの本体代金を分割で支払っているケースや、保証会社を使って入居した賃貸で家賃を滞納したケースでも同様です。
企業から借り入れたお金は、どんな種類でも絶対に返済遅れを発生させないことが重要です。
審査落ちした場合の原因とは
免許ローンは申し込むのが学生であり、収入が少ないことは珍しくありません。
そのため、本人の信用が重要になってきます。
前述したとおり、過去に何らかの支払い遅れをしたことがあると、その記録が指定信用情報機関に残されています。
こうなると審査通過は難しいでしょう。
もう1つはやはり「返済能力」、つまり収入がどれだけあるか、が重点的に確認されます。
年収が年齢の相場よりもかなり低い、勤続年数が短いといったケースでは、返済能力に疑問があると判断される可能性があります。
さらに、免許を取得する本人以外の人が申し込むケースでも、契約者にローンを申し込めない何らかの理由がある時は、本人に問題はなくても審査を通過できないケースも考えられます。
クレジットカード払いとどちらがお得?
クレジットカードは支払額に対してポイントが付きます。
そのため「クレジットカードのほうが便利では?」と思う人もいるでしょう。
しかし、ポイントの差よりも金利の差の方が大きいのが現実です。
クレジットカードの分割払いでは13.0~15.0%あたりが一般的である一方、免許ローンの金利は10.0%程度の金利設定になります。
クレジットカードのポイントは100円で1ポイント、実質1%のキャッシュバックになるのが一般的です。
つまり、差し引き4%分だけ免許ローンの方が有利となります。
支払総額を少しでも減らしたいのであれば、免許ローンのほうが有利です。
代表的な免許ローン
免許ローンとひと口にいっても、その選択肢はさまざまです。窓口で手続きできる信販会社のローンが必ずしも最適解とは限りません。
ここでは、免許ローンとして利用できる金融機関等の違いと特徴を解説します。
銀行のマイカーローン
銀行では、目的別ローンの1つとしてマイカーローンを提供しています。
ほかの方法と比較して低金利で利用できるのがメリットです。
代表的な銀行の金利を確認してみましょう。
銀行名 | 金利(2021年2月現在) |
---|---|
三井住友銀行 | 年 4.475% |
住信SBIネット銀行 | 年1.175~3.975% |
横浜銀行 | 年0.9~2.4% |
ただし、即日融資ができないデメリットもあります。
今すぐに費用の支払いが必要、というケースでは利用できません。
消費者金融のカードローン
カードローンは使用目的が自由なローンであり、免許の取得費用にも利用可能です。
さまざまな金融機関がありますが、アコム・アイフル・プロミスなどCMで有名な大手を利用すれば安心感も得られます。
銀行にないメリットは、即日融資が可能な点です。
審査時間は最短で30分と、申込時間次第では即日融資が十分に可能です。
さらに、消費者金融ならではのメリットとして「無利息期間の存在」があります。
- その消費者金融の利用が初めて
- 無担保のキャッっシングローンを利用する
適用期間はさまざまで、例えばアコムなら「契約の翌日から30日間」は無利息期間です。
契約時に決められた利用限度額まで、何度借り入れても無利息になります。
無利息期間内に完済できれば、ほかの金融機関と比較してもお得に利用できるでしょう。
イオンの運転免許ローン
スーパーマーケットの最大手のイオンのグループでも、運転免許ローンを提供しています。
イオンという日本最大級の小売業グループが提供するローンサービスという安心感があります。
希望する教習所、または自宅や外出先からPC・スマホで簡単に申し込み可能です。
さらに学生限定特典として、最長で6ヶ月後からの支払開始を選択できます。
それだけの期間があれば、今はアルバイトをしていない学生でも新しくアルバイトを見つけることは難しくないでしょう。
返済無しの期間に関しても特に手数料はかかりません。「進学あるいは就職してから支払いたい」という学生に向いているローンです。
免許ローン以外の支払方法には何がある?
免許ローンを使わない場合の選択肢は、以下の2つです。
- 現金一括払い
- 分割払い
審査がないのがメリットで、利息を払うこともありません。
お金があるなら一括払いが望ましいところではあります。
ただし、分割払いでは技能講習のたびにお金を支払うため、手続きが面倒です。
また免許ローンのように数ヶ月間の返済猶予といったサービスはありません。
いずれにしても、自分の貯蓄の状況によって、選ぶべき選択肢は変わります。
免許ローンで運転免許を取得!審査内容からオススメの種類まで紹介 まとめ
免許ローンは主に自動車学校の窓口で手続きが進められるため、もっとも簡単に分割払いにすることが可能です。
一方で利用には審査通過が必要なほか、利息の返済も必要です。
免許取得費用にだけしか使えない点も理解しておく必要があります。
「できるだけ金利を安くしたい」あるいは「免許以外の用途にも使いたい」なら銀行のマイカーローン、「短期間で少額を借り入れたい」のなら消費者金融と、ほかの選択肢も検討しておきましょう。