カードローンの返済シミュレーションで計画的に返済する方法
カードローンを利用している人も、これから申し込む人も、ぜひ返済シミュレーションをやっておきましょう。
いくら借りて、それを毎月どのくらい返済して、何回で完済するかを計算しておけば、より計画的にカードローンを利用できます。
カードローンはなんとなく借りて、なんとなく返すということになりがちです。
まずは利息の計算方法をしっかり理解しましょう。
このページの概要
返済シミュレーションに必要な事項とは
毎月の返済額の計算方法
毎月の返済額を計算するには、以下の3つの情報が必要です。
・金利
・返済回数
たとえば、借入金額を50万円、金利年率18%、返済回数12回のとき毎月の返済額は4万6000円となります。
計算式は「返済合計額÷返済回数」ですが、返済するごとに元金と利息が変動するため、計算が非常に難しいものとなります。
手で計算するのはかなり時間と手間がかかるため、業者や銀行のカードローンなどの公式サイトに用意されている返済シミュレーターを利用しましょう。
カードローンの返済方式はリボ払いなので、返済当初は利息に充当される金額が大きくなり、完済間近になると元金の返済に充てられる金額のほうが大きくなります。
【計算事例】
借入金額:50万円・金利:年率18%・返済回数12回
借入日8月20日
1ヶ月目
利息=50万円×18%÷365日×31日=7643円
返済額=4万6000円
元金充当額=4万6000円-7643円=3万8357円
借入残高=50万円-3万8357円=46万1643円
2ヶ月目
利息=46万1643円×18%÷365日×30日=6829円
返済額=4万6000円
元金充当額=4万6000円-6829円=3万9165円
借入残高=46万1643円-3万9165円=42万2478円
返済期間の計算方法
カードローンの返済期間を計算するには、以下の3つの情報が必要です。
・金利
・毎月の返済額クレジット決済希望
たとえば、借入金額を50万円、金利が年率18%、毎月の返済額が4万円のとき、返済回数は14回となります。
計算式は以下のようになります。
・合計利息額÷4万円=B
・A+B=返済期間
・50万円を金利18%で毎月4万円返済した場合の計算式
50万円÷4万円=12.5
(50万円×18%)÷4万円=2.25
12.5+2.25=14.75
最終月は返済額に占める元金充当額が大きくなるので、小数以下を切り捨てて14回と計算できます。
借入可能額の計算方法
カードローンで借入が可能な金額を計算するには、以下の3つの情報が必要です。
・金利
・返済期間
たとえば毎月1万円を返済できるとして、金利が年率18%のカードローンで24回の返済期間とすると20万円を借りることが可能です。
計算式は以下のようになります。
・A-合計利息金額=借入可能額
(ただし、計算上の端数が発生します)
・金利18%で毎月1万円の返済を24回支払えるときの計算式
1万円×24回=24万円
24万円-3万9523円=約20万円
大手消費者金融業者で借りたときの返済シミュレーション
10万円を借りたとき
大手の消費者金融業者の代表として、アコム・プロミス・アイフルの3社を取り上げてみましょう。
各社の金利の情報は以下のようになっています。
アコム | 3.0%~18.0% |
プロミス | 4.5%~17.8% |
アイフル | 3.0%~18.0% |
この3社で10万円を借入したとき、各社の最低返済額は以下の通りです。
アコム | 5000円 |
プロミス | 4000円 |
アイフル | 4000円 |
3社で10万円を借入して、最低返済額のみで完済した場合の返済シミュレーションをしてみると以下のようになります。
業者名 | 毎月の返済額 | 完済までの期間 | 支払利息 | 総返済額 |
---|---|---|---|---|
アコム | 5000円 | 24ヶ月 | 1万9772円 | 11万9772円 |
プロミス | 4000円 | 32ヶ月 | 2万5863円 | 12万5864円 |
アイフル | 4000円 | 32ヶ月 | 2万6260円 | 12万6260円 |
利息が最も少ないアコムと、最も高いアイフルの間には6000円以上の差額が発生しています。毎月の返済額が1000円違うだけでも、完済まで継続したときには大きな金額差となって現れます。
50万円を借りたとき
アコム・プロミス・アイフルの3社で50万円を借入したとき、各社の最低返済額は以下のようになっています。
アコム | 1万5000円 |
プロミス | 1万3000円 |
アイフル | 1万3000円 |
3社で50万円を借入して、最低返済額のみで完済した場合の返済シミュレーションをしてみると以下のようになります。
業者名 | 毎月の返済額 | 完済までの期間 | 支払利息 | 総返済額 |
アコム | 1万5000円 | 47ヶ月 | 19万8327円 | 69万8372円 |
プロミス | 1万3000円 | 58ヶ月 | 24万6160円 | 74万6160円 |
アイフル | 1万3000円 | 58ヶ月 | 25万1057円 | 75万1057円 |
ここでも、利息の総額が最も低いのはアコムです。最も高いアイフルとは5万円以上の差額が発生しています。
100万円を借りたとき
100万円を借入すると、アコムでもプロミスでもアイフルでも、金利は年率15%に下がります。
これは法定金利というもので定められたもので、これ以上の金利で貸付してはならないことになっています。
3社で100万円を借入したとき、各社の最低返済額は以下のようになっています。
アコム | 3万円 |
プロミス | 2万6000円 |
アイフル | 3万6000円 |
3社で100万円を借入して、最低返済額のみで完済した場合の返済シミュレーションをしてみると以下のようになります。
業者名 | 毎月の返済額 | 完済までの期間 | 支払利息 | 総返済額 |
アコム | 3万円 | 44ヶ月 | 30万1674円 | 130万1674円 |
プロミス | 2万6000円 | 53ヶ月 | 37万1743円 | 137万1743円 |
アイフル | 2万6000円 | 53ヶ月 | 37万1743円 | 137万1743円 |
ここでも、毎月の返済額が大きいアコムは返済期間も短く、総返済額も少ないことが分かります。
他の2社に比較して7万円以上の差額が出ています。
アコムで借りたらどうなる?
返済方法
アコムは他社に比較して、返済期間が短めで総返済額が少ないという特徴がありますが、それは最低返済額を決める方法が独特だからです。
アコムの返済方法は「定率リボルビング方式」と呼ばれ、消費者金融でも採用している業者は珍しいものです。
これは、「最後に借入したときの借入残高に一定の割合を掛けた金額を最低返済額として、毎月それ以上の返済をする」という方法です。
・借入残高×一定の割合=各回の最小返済金額(1000円単位)
「一定の割合」は利用者に設定された利用限度額によって変動します。
利用限度額 | 割合 |
---|---|
30万円以下 | 借入残高の4.2% |
30万円超~100万円以下 | 借入残高の3.0% |
100万円超 | 借入残高の1.5%~3.0% |
たとえば、利用限度額を20万円で契約した場合の割合は4.2%となります。10万円で借入すると「10万円×4.2%=4200円」で、1000円未満は切り上げになるので最低返済額は5000円となります。
限度額50万円なら、割合は3.0%になるので、10万円の借入をすると「10万円×3.0%=3000円」となるので、毎月の最低返済額は3000円です。
10万円借入時のシミュレーション
初回契約時の金利が年率18%で、限度額30万円以上100万円以下の3.0%の返済額割合が適用されたとします。10万円を借入すると毎月の返済額は3000円となります。
回数 | 元金 | 利息 | 返済額 | 借入残高 |
---|---|---|---|---|
1回目 | 10万円 | 1500円 | 3000円 | 9万8500円 |
2回目 | 9万8500円 | 1477円 | 3000円 | 9万6977円 |
3回目 | 9万6977円 | 1454円 | 3000円 | 9万5431円 |
4回目 | 9万5431円 | 1431円 | 3000円 | 9万3862円 |
最終回 (47回目) |
1615円 | 24円 | 1639円 | 0円 |
最終的な総返済額は13万9639円となります。
20万円借入時のシミュレーション
20万円借入した場合、3.0%の割合が適用されると毎月の返済額は6000円となります。
回数 | 元金 | 利息 | 返済額 | 借入残高 |
---|---|---|---|---|
1回目 | 20万円 | 3000円 | 6000円 | 19万7000円 |
2回目 | 19万7000円 | 2955円 | 6000円 | 19万3955円 |
3回目 | 19万3955円 | 2909円 | 6000円 | 19万0864円 |
4回目 | 19万0864円 | 2862円 | 6000円 | 18万7726円 |
最終回 (47回目) |
3265円 | 48円 | 3313円 | 0円 |
最終的な総返済額は27万9313円となります。
30万円借入時のシミュレーション
30万円借入した場合、3.0%の割合が適用されると毎月の返済額は9000円となります。
回数 | 元金 | 利息 | 返済額 | 借入残高 |
---|---|---|---|---|
1回目 | 30万円 | 4500円 | 9000円 | 29万5000円 |
2回目 | 29万5000円 | 4432円 | 9000円 | 29万0932円 |
3回目 | 29万0932円 | 4363円 | 9000円 | 28万6295円 |
4回目 | 28万6295円 | 4294円 | 9000円 | 28万1589円 |
最終回 (47回目) |
4909円 | 73円 | 4982円 | 0円 |
最終的な総返済額は41万8982円となります。
50万円借入時のシミュレーション
50万円借入した場合、3.0%の割合が適用されると毎月の返済額は1万5000円となります。
回数 | 元金 | 利息 | 返済額 | 借入残高 |
---|---|---|---|---|
1回目 | 50万円 | 7500円 | 1万5000円 | 49万2500円 |
2回目 | 49万2500円 | 7387円 | 1万5000円 | 48万4887円 |
3回目 | 48万4887円 | 7273円 | 1万5000円 | 47万7160円 |
4回目 | 47万7160円 | 7157円 | 1万5000円 | 46万9317円 |
最終回 (47回目) |
8204円 | 123円 | 8327円 | 0円 |
最終的な総返済額は69万8327円となります。
カードローンの返済シミュレーションで計画的に返済 まとめ
カードローンの返済のシステムは複雑で分かりにくいもので、手計算では「どのくらい借りられるのか」「返済まで何回かかるのか」を算出するのは非常に手間がかかります。
返済シミュレーションは各社で公式サイトに設けてあります。
また、会員でなくても利用できるため、自分に合ったものを探して活用するといいでしょう。
消費者金融、銀行、信用金庫などのサイトを見比べて使いやすいものを探しておきましょう。