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ビジネスローンで開業資金は借りられる?ほかにおすすめの融資方法は?

 2021/01/26 お金に関する豆知識   86 Views

新しく事業を始める際は多くの場合で「開業資金」が必要で、事業規模によっては数千万円単位の資金が必要になることがあります。

自己資金で用意出来れば問題ありませんが、そのように資金が潤沢な人は多くありません。
そこで「ビジネスローン」を検討する人もいるかもしれません。

はたしてビジネスローンは開業資金のために利用できるのでしょうか?

ビジネスローンとは

ビジネスローンは文字通り、「法人の経営者」「個人事業主」向けのローンです。

申込要件に関しては「満20歳以上」は共通ですが、年齢の上限には若干の違いがあります。

多くのビジネスローンでは65~69歳が上限に設定されているのが一般的です。

一般的なカードローンと比較して、以下のようなメリットがあります。

  • 事業性資金の融資を受けられる
  • 総量規制の対象外
  • 公的融資などよりも融資がスピーディ
通常のカードローンは法人が事業用途に利用できないため、ビジネスローンが選択肢になります。

さらに銀行や日本政策金融公庫よりも高金利である反面、融資までのスピードが比較的早いこともメリットです。

必要な金額を都度借り入れられることで、資金繰りの安定のために使えるでしょう。

ただし、基本的に「すでに開業した人向け」のローンであることは覚えておきたいところです。

開業資金の確保は難しい

すでに開業している法人や個人事業主がビジネスローンを申し込む場合、直近1~3期の決算書・確定申告書の提出が求められます。
このような実績がないと、融資を受けることは難しいでしょう。

また、申込の必要条件として「決算書」「確定申告書」「業歴〇年以上」という条件がつくことがあります。条件をクリアできないと、開業時にビジネスローンで資金を調達できません。

なぜ開業前に申し込めないかというと、事業の実績がないためです。

借り入れたあとの返済能力が不透明のため、よほど担当者をうならせるような事業計画がないと融資を受けるのは難しいでしょう。

全てのビジネスローンがNGというわけではない

一方で、開業費用にも利用できるビジネスローンが一部に存在します。

事業計画書などを提出できる実績はないケースでも融資を受けられますが、「見込みがある」ということを認めてもらう必要があることは変わりません。

また、開業前に新規事業資金で使えるビジネスローンは基本的に「不動産担保ローン」です。

>> クレディセゾン|不動産担保ローン

不動産がない場合は、ビジネスローンで開業資金を借りるのは難しいといえます。

開業資金はどれくらい必要?

今では会社を作るのも1円あればできます。
会社員やOLが週末だけ起業するなど多様な選択肢があります。

それでは、実際に開業する際はどれくらいの開業資金が必要なのでしょうか?

日本政策金融公庫「2020年度新規開業実態調査」のデータを紹介します。

開業費用 割合(2020年)
500万円未満 43.7%
500~1,000万円未満 27.3%
1,000万円~2,000万円未満 18.2%
2,000万円以上 10.8%

引用元:日本政策金融公庫|2020年度新規開業実態調査

500万円未満はもっとも高くなっています。
ちなみに、調査開始の1991年以来で過去最高の割合です。

一方で開業費用全体の平均は989万円で、こちらは1991年以降でもっと少ないとされています。

週末起業などをはじめ気軽に起業できる体制が整ってきていることもあり、実際に開業に要した費用は少しずつ少なくはなっているのが分かります。

しかし、それでも全体の23.0%、約4分の1の人は1,000万円以上の資金を用意しています。

開業・起業の際はできるだけ資金計画にはゆとりを持たせるべきです。
1,000万円を超える資金ともなると、いきなり出すことは難しいでしょう。

とはいっても、開業資金をコツコツと貯めている間に、ビジネスの旬が終わってしまっては意味がありません。

そんな時に銀行や消費者金融などの金融機関のローンを組むことで、迅速に用意できるでしょう。

開業資金を確保できる融資方法

日本政策金融公庫

個人事業主や小企業事業者がもっとも低金利に借入できる方法の1つが「日本政策金融公庫からの借入」です。

例えば「新創業融資制度」では新しく事業を始める人、事業を開始して間もない人が無担保・無保証人で融資を受けられます。

その代わり、利用の条件は細かく指定されているため、条件に合致しないと融資を受けられません。

たとえば創業の要件は以下の2つです。

  • 新たに事業を始める方
  • 事業開始後税務申告を2期終えていない方
ただし、他にも「雇用創出の要件」「自己資金要件」に合致が必要です。

それらすべてに当てはまらないと利用できません。詳しい条件は以下のページでご確認ください。

資金の使い道 新たに事業を始めるため、または事業開始後に必要とする設備資金および運転資金
融資限度額 3,000万円(運転資金1,500万円
返済期間 各種融資制度の返済期限以内
担保・保証人 不要
利率(年) 基準利率=年2.41~2.80%

参考:日本政策金融公庫|新創業融資制度

最大の特徴は、まだ決算などを経ていない事業者であっても申し込めることです。
銀行の事業融資よりもさらに低金利で受けられるため、優先して検討したいところです。

日本政策金融公庫で融資を受ける効果

さらに日本政策金融公庫で融資を受けると、今後の審査で有利になりやすいメリットもあります。

公庫という公的な金融機関の審査を通過してしっかりと返済しているという実績は、指定信用情報機関に記録されます。

そうなることで評価が上がり、今後の融資を受けやすくなることが考えられます。

新創業融資と新規開業融資の違い

前述の新創業融資と同じような名称のもので「新規開業資金」という融資も用意されています。
それぞれの違いをご存知ですか?

新規開業資金の申し込み条件は以下のとおりです。

  • 雇用の創出を伴う事業を始める方
  • 現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方
  • 産業競争力強化法に定める認定特定創業支援等事業を受けて事業を始める方
  • 民間金融機関と公庫による協調融資を受けて事業を始める方
資金の使い道 新たに事業を始めるため、または事業開始後に必要とする設備資金および運転資金
融資限度額 7,200万円(運転資金4,800万円
返済期間

・設備資金=20年以内(うち据置期間2年以内)
・運転資金=7年以内(うち据置期間2年以内

担保・保証人 不要
利率(年) 日本政策金融公庫が定める基準利率

新規開業融資と新創業融資の違いは「新創業融資制度は単体では利用できない」「新規開業資金は単体で利用できる」ということです。

新規開業融資では明確に返済期間が決められているのに対し、新創業融資の返済期間は「各種融資制度の返済期限以内」になっているのが分かります。

これは、新創業融資制度が単体で利用できないことを示しています。

新創業融資制度はほかの融資を組み合わせることで利用できる「オプション」的な位置づけの融資だと覚えておくと良いでしょう。

信用金庫

信用金庫でも個人事業主・小規模事業者が融資を申し込めます。

日本政策金融公庫の方が低金利なこともあって申込条件が厳格で、審査を受けられない、あるいは審査に落ちることも考えられます。

そうなった時の次の選択肢として捉えておくと良いでしょう。

不動産担保型のビジネスローン

申込者が所有する不動産を担保にして融資を行うのが「不動産担保ローン」です。

申込者の返済計画に不動産の担保価値を加味して調査するするため、融資額は数億円~10億円というケースもあります。

個人事業主でも法人の代表者でも、これから事業を始めると思っている人は不動産担保ローンが選択肢になります。

担保価値によって開業資金に必要な最大数千万円~数億円の資金の融資を受けられます。
返済期間も比較的長いため、余裕を持った返済計画が可能です。

友人・知人の投資家から借りる

自己資金が乏しい場合はどの金融機関であっても融資を受けることは難しいのが現実です。そこで「友人・知人」に投資してもらうという方法も考える必要があります。

すでにビジネスで実績がある場合、友人関係であればお金を出してくれる可能性もあるでしょう。

クラウドファンディング

クラウドファンディングは専用のサイトを経由して、開業資金を出資者から募る方法です。上手く利用することで開業資金を確保することもできます。

「寄付型」「投資型」「購入型」の3つの手法があり、一般的には購入型が利用されます。商品を購入する形で融資を受けられるもので、商品をそろえる手間がありますが、気に入ってもらえれば融資を受けられます。

投資型のようなリターンを用意する必要もありません。

寄附型はもっとも負担は少ない一方で出資する方に見返りがないため、なかなかお金を集められないでしょう。

購入型であれば出資者に事業の魅力を伝えることで購入してもらうことが可能です。
商品を用意するなどの手間がある一方、銀行などの審査を申し込まずに融資を受けられます。

銀行融資

いわゆる「融資」として最もメジャーな方法が銀行融資です。

事業計画書を提出してプレゼンが必要ですが、事業計画次第では低金利で融資を受けられる可能性があります。

現時点での貯金(自己資金)額によっては開業資金を融資してくれる可能性があり、中には開業専門のプランが用意されているケースもあるようです。

ただし、基本的に銀行では「信用」が重要視されるため、過去に返済の延滞があると融資を受けることが難しくなります。

自治体の補助金・助成金

補助金・助成金は、すでに設備投資・開業資金などで出ていったお金に対して補助してもらえるタイプのお金です。

助成金であれば条件を満たすと誰でもお金を受け取れます。
融資ではないため、返済の必要もありません。

たとえば有名な制度に「キャリアアップ助成金」という制度があります。

非正規雇用の従業員を雇用主が正規雇用への転換したり、人材育成や処遇改善の取り組みをしたりといった場合に受け取れる助成金のことです。

「正規雇用への転換1ヶ月前に計画の届け出を出す」などの条件があるものの、合致すれば必ず受け取れるのがメリットです。

>> 厚生労働省|キャリアアップ助成金

開業資金の融資を受ける際の注意点

最後に、開業資金の融資を受ける前に知っておきたい注意点を解説します。

絶対に通過できる審査はない

当たり前のことではありますが、融資を受けるには審査を通過することが必要です。
融資の申し込みを行ったとしても、100%審査を通過できるとは限りません。

お金を集める手段を融資だけで考えていると、審査落ちで融資が受けられない可能性があります。

開業資金を確保する方法には融資のほかにも「補助金・助成金」がありますが、こちらも必ず利用できるとは限りません。

クラウドファンディングも、事業内容の魅力が伝わらないと資金が集まらない可能性があります。

考えられる限りの制度をできるだけ検討し、仮に1つがダメならすぐに次の手続きができるように同時に準備を進めることが大切です。

カードローンでは事業資金に利用できないことが多い

一般的なカードローンで融資を受けることを考える人は少なくありません。

しかし、原則として一般的なカードローンで融資を受けられないと思ったほうが賢明です。

例えば住信SBIネット銀行のカードローンでは、資金使途について以下のように解説されています。

原則自由(事業性資金を除く)

引用元:住信SBIネット銀行|商品概要説明書

このように、事業用に利用できないことが明記されています。一方の消費者金融では、個人事業主に限ってはOKのケースもあります。

生計費に限ります。
(ただし、個人事業主の方は、生計費および事業費に限ります)

引用元:アコム|商品内容のご説明

アコムのケースでは、個人事業主が事業費に利用することは可能です。ただし、法人の場合は利用できません。

ビジネスローンで開業資金は借りられる?まとめ

今回は「ビジネスローンを新規開業費用に使えるのか?」について解説しました。

一部のビジネスローンは開業前でも申し込めますが、基本的には開業後に借りる手段であることを覚えておきましょう。

その他にも「日本政策金融公庫」「クラウドファンディング」など、開業前でも融資を受けられる方法はあります。

それぞれのメリット・デメリットを理解して、必要な開業資金を集められるように準備を進めていきましょう。

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ライター紹介

森本 陽子

森本 陽子

2級ファイナンシャル・プランニング技能士(個人資産相談業務)AFP認定者。自身の経験や知識を活かし、複雑なお金の仕組みや知識をわかりやすく解説しておりツイッターでの有益な呟きにも注目。FP森本陽子の詳細プロフィール

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