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事業融資を受ける際の金利とは|金融機関ごとの金利とメリット比較

 2021/01/06 ビジネスローン   44 Views

開業時など、資金が多く必要な場合に銀行や信用金庫からの「事業融資」で現金を借り入れることが可能です。

しかし、あまりに利息が高くなると返済だけでキャッシュフローを悪化させ、最悪の場合は事業が立ちいかなくなる可能性も捨てきれません。

できるだけ金利を低くし、返済する利息を安くする方が良いのは間違いないでしょう。

そこで今回は、事業融資を受ける際の金利の決まり方と、融資を受ける際の注意点について解説します。

事業融資を受ける際の金利とは

事業融資を受ける場合、借りたお金にプラスして「利息」を支払う必要があります。
その利息の計算式に用いるのが「金利(実質年率)」です。

金利が低いほど利息が安くなるため、融資先を探す際はできるだけ低金利な金融機関を探すことが重要です。

金利が決まる要素

金利は、誰であっても固定ではありません。以下のような要素をもとに、個人・企業ごとに決められています。

  • 調達金利
  • 銀行の経費・利益
  • 貸し倒れのリスク

調達金利

銀行が融資をするためのお金は、銀行の自己資金ではありません。
預金者から「普通預金」「定期預金」といった形で借りているお金であり、銀行から見れば「企業に転貸している」ということです。

銀行が設定する金利には、もともとの預金者に銀行が支払う利息も含まれています。

銀行の経費・利益

銀行は公的機関ではなく、あくまでも民間の企業であるため、人件費などを始めとした経費を上乗せする必要があります。

事業融資を受ける場合は、金利に経費・手数料が上乗せされるのです。

同じく、純粋に銀行の利益となる部分も上乗せされることを覚えておきましょう。

貸し倒れのリスク

企業の業績や業務内容、将来性などで判断される「信用」が、融資の金利に影響を与えます。

「調達金利」「手数料・利益」は誰が申し込んでも大差はありませんが、信用に関しては個人・企業ごとに大きく異なります。

もし融資をした企業が倒産して融資した金額を返済できない状態になれば、銀行は損失を被ることになるためです。

企業の信用が高くない場合「倒産の危険がある」ということで、金利が高めに設定される傾向があります。
高めに設定された金利によって、万が一倒産した場合の損失の一部を補うためです。

信用格付けによって金利が変わる

審査において、企業の「信用格付け」もチェックされます。

信用格付けは以下の3つの要素から企業の信用を分類する格付けのことです。

  • 企業の経営が黒字かどうか
  • 決算書の内容
  • 延滞金の有無
経営が黒字で決算の内容が良かったとしても、延滞金が発生していれば金融機関からの評価は著しく下がります。

調達方法によっても金利は変わる

事業資金の融資を受ける方法は1つではなく、政府系金融機関、銀行、ノンバンクなど多彩な選択肢があります。

明確な審査内容は公表されていないものの、それぞれの金融機関では審査に申し込める条件や審査の厳しさに違いがあります。

日本政策金融公庫

日本政策金融公庫は国が運営する金融機関で、大きく分けて以下の3つの融資制度を用意しています。

  • 国民生活事業
  • 中小企業事業
  • 農林水産事業
中小企業だけでなく、「国民生活事業」で個人事業主も融資を受けることができるのが特徴です。

この3つはさらに細かく細分化されており、さまざまな融資制度が用意されています。
創業支援や海外展開支援、女性起業家支援、外部環境によって一時的に経営が悪化した企業の救済支援など、融資の内容は多種多様です。

メリットは、民間の金融機関と比較して金利が低い点でしょう。

例えば小規模の企業が融資を受けられる「中小企業事業」の令和3年1月現在の金利は以下のとおりです。

                 令和3年1月4日実施

貸付期間 主な貸付利率
基準利率 特別利率1 特別利率2 特別利率3
5年以内 1.11% 0.71% 0.46% 0.30%
5年超
6年以内
1.11% 0.71% 0.46% 0.30%
6年超
7年以内
1.11% 0.71% 0.46% 0.30%
7年超
8年以内
1.11% 0.71% 0.46% 0.30%
8年超
9年以内
1.11% 0.71% 0.46% 0.30%
9年超
10年以内
1.11% 0.71% 0.46% 0.30%
10年超
11年以内
1.11% 0.71% 0.46% 0.30%
11年超
12年以内
1.12% 0.72% 0.47% 0.30%
12年超
13年以内
1.14% 0.74% 0.49% 0.30%
13年超
14年以内
1.15% 0.75% 0.50% 0.30%
14年超
15年以内
1.17% 0.77% 0.52% 0.30%
15年超
16年以内
1.19% 0.79% 0.54% 0.30%
16年超
17年以内
1.30% 0.90% 0.65% 0.40%
17年超
18年以内
1.30% 0.90% 0.65% 0.40%
18年超
19年以内
1.30% 0.90% 0.65% 0.40%
19年超
20年以内
1.30% 0.90% 0.65% 0.40%

引用元:日本政策金融公庫|中小企業事業(主要利率一覧表)

基準金利が1.11%から最長で1.30%と、基準になる金利がそもそも低くなっています。
後述するノンバンクの最大金利が年18.0%であることを考えれば、日本政策金融公庫の金利の低さが分かるでしょう。

さらに、条件に合致すれば「特別利率」が適用になる可能性もあります。

例えば上記の「新事業育成資金」は以下のイ・ロ・ハのいずれかに該当するかで金利が変わります。

イ 公庫の成長新事業育成審査会から事業の新規性・成長性の認定を受けた方

ロ 独立行政法人中小企業基盤整備機構が出資する投資事業有限責任組合から出資を受けた方

ハ 他企業に利用されていない知的財産権や中小企業技術革新制度に係る特定補助金などの交付を受けて開発した技術を利用して新事業を行う方、J-startupプログラムに選定された方など

引用元:日本政策金融公庫|新事業育成資金

イに該当する場合は上記の表の特別利率の②が適用されます。
ただし、「ハに該当する」か「新事業活動促進資金」の「ご利用いただける方」の条件に当てはまる場合は③が適用です。

借入希望金額と適用される金利によって、返済金額に大きな差が出ることになります。

どのくらいの金額差になるかについては、以下のリンクからシミュレーション可能です。

>>日本政策金融公庫|事業資金用返済シミュレーション

日本政策金融公庫は融資までに時間がかかる

日本政策金融公庫は政府系の金融機関であり、利益を得る必要がありません。
ゆえに利益を金利に上乗せして融資を行う銀行よりも低金利になります。

しかし、日本政策金融公庫では審査は厳格に行われるのが原則です。
融資が行われるまでに1ヶ月以上の時間がかかるため、「今すぐに資金が必要」という人には向いていません。

できるだけ早くに申し込み、お金が必要になる時までに間に合わせることが大切になります。

民間の金融機関(銀行・信用金庫など)

もっともイメージしやすい融資の申し込み先は、やはり銀行や信用金庫といった民間の金融機関でしょう。

一般的に日本政策金融公庫よりは金利が高めに設定されていますが、下記のノンバンクよりは低めという設定です。

一般的な事業融資だけでなく、「ビジネスローン」という形での融資も用意されています。

例としてジャパンネット銀行の「法人向けビジネスローン」を見てみましょう。

ジャパンネット銀行「法人向けビジネスローン」
金利 年2.8~13.8%
利用限度額 最大500万円
融資対象 下記の条件を満たしている法人

  • 業歴2年以上、または決算を2期終了している
  • 代表者が日本国籍を有している、または外国籍で日本での永住権を有している
  • 申込時、代表者の年齢が満20歳以上満69歳以下である

金利は最大で年13.8%と日本政策金融公庫より高めです。

その代わり、一概にはいえませんが申し込み条件のハードルは日本政策金融公庫よりも低めに設定されています。

注意点としては「申し込み条件のハードルが低い=審査が甘い」というわけではない点です。
銀行の審査は基本的に厳しく、長期間に渡って審査される傾向があります。

「今すぐに融資を受けたい」とお悩みの方の場合、ノンバンクでの融資が適しています。

ノンバンクの金融機関

ノンバンクとは、預金業務を扱わない金融機関のことです。
代表的なのは「消費者金融」やクレジットカードを扱う「信販会社」などがあります。

消費者金融系を選ぶメリットは「融資までのスピードが早い」という点です。

金利に関しては最大で18.0%と、公的な融資や銀行等と比較しても高金利である代わりに、最短即日で融資を受けられます。

代表例として、アイフルの子会社である「アイフルビジネスファイナンス」のビジネスローンの内容を紹介します。

アイフルビジネスファイナンス「ビジネスローン」
金利 年3.1~18.0%
利用限度額 50~1,000万円
融資対象者
  • 申込時の年齢が満20歳~満69歳まで
  • 法人又は個人事業主

融資対象者の条件が緩く、比較的柔軟に審査に申し込めるのが特徴です。銀行の審査を通過できない人が通過できるケースもあるでしょう。

代わりに貸し倒れリスクが高まるため、金利が必然的に高くなります。

ただし、完済までの日数が少ない場合は金利差があっても返済総額に与える影響は軽微です。

  • どうしても今すぐお金が必要な時
  • 短期間で返済が可能である時
このような時はノンバンクが有効といえます。

一方で大きな金額を借りると返済期間が延びるため、銀行系との返済総額の差が大きくなることを覚えておきましょう。

中小企業や個人事業主なら借入先は日本政策金融公庫がおすすめな理由

可能であれば、最初の融資申込先は「日本政策金融公庫」が望ましいとされています。

日本政策金融公庫では、低金利な分だけ審査は厳しい傾向にあります。
そこの審査を通過して融資を受けた実績があるということは、「政府系金融機関に『信用がある』と認められた」ということです。

企業として評価が高まることで、民間の金融機関からも融資を受けやすくなるのです。

また、「高額融資を受けやすい」のも民間にはないメリットといえます。

民間の金融機関・ノンバンクでは不動産などの担保がない限り、最大で1,000万円程度の融資額であることが一般的です。

一方の日本政策金融公庫は、1,000万円を超える融資を受けられる可能性があります。

事業融資を受ける時の注意点

事業融資を受ける際は、企業の信用がモノを言います。
しかし、信用は簡単に得られるものではありません。

少しでも事業融資を受けやすくするために、審査を受ける際に知っておくべき注意点を解説します。

融資を受けるには「低金利の金融機関との取引実績」が大切

金融機関で融資を受ける際、重要になるのは「取引実績」です。
新しい金融機関に申し込む際も、他の金融機関での完済の履歴があるかどうかで印象は異なります。

銀行では審査の際に法人の「キャッシュフロー」を確認しますが、過去の銀行からの融資を間違いなく返済していることで返済能力が高いと判断される可能性が高まります。

ただし、返済実績を積むのにどこでも良いわけではありません。
できるだけ低金利の金融機関、可能であれば日本政策金融公庫が良いでしょう。

低金利な金融機関は、貸し倒れの心配が低い企業でないと融資しません。
融資を受けた事実があることで「貸し倒れの心配が少ない」という証明になります。

融資担当者とのコミュニケーションも大切

銀行は機械的に全ての融資が決まるわけではありません。ロボットが審査をするなら実績だけが全てですが、実際には人間の審査が必ず入ります。

融資担当者とのコミュニケーションを密にするほうが、メールや電話だけの付き合いよりも良いことは疑いようもありません。

もちろん仲良くなれば赤字でも融資してくれるわけではありませんが「継続して銀行の融資を受けて完済している」「銀行の他の商品を購入する」といったことを続けることで、金利や審査について柔軟な対応をしてくれる可能性もあるでしょう。

事業融資を受ける際の金利とは|金融機関ごとの金利とメリット比較 まとめ

今回は、事業融資を受ける際の金利の決まり方について解説しました。

同じ銀行から同じ金額の融資を受けるとしても、個人事業主や法人の信用格付けなどによっても設定される金利は変動します。また、銀行だけでなくノンバンクでも融資を受けられますが、原則として高金利であることは覚えておく必要があります。

周到に準備を重ね、「日本政策金融公庫」や銀行から融資を受けられるように準備を進めていきましょう。

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ライター紹介

森本 陽子

森本 陽子

2級ファイナンシャル・プランニング技能士(個人資産相談業務)AFP認定者。自身の経験や知識を活かし、複雑なお金の仕組みや知識をわかりやすく解説しておりツイッターでの有益な呟きにも注目。FP森本陽子の詳細プロフィール

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