アコムカードは何種類?メインで使うのは黒い「アコムカード」
アコムの公式ホームページを見てみると、発行されるカードが2種類あります。
1つは「アコムカード」。もう1つは「ACマスターカード」です。
これらのカードの違いは何なのでしょうか?
今回は「アコムカード」と「ACマスターカード」、2つのカードの特徴について解説します。
アコムのカードの種類
利用できるカードは「アコムカード」「ACマスターカード」の2種類です。
どのカードを使うかは、申し込み時に利用者が指定できます。クレジットカード機能を使うかどうかに応じて、利用するカードを決めます。
黒いカードは「アコムカード」
黒い見た目なのは「アコムカード」です。
こちらはクレジットカード機能がないカードローン専用のローンカードになっています。
どちらにしようか迷っている時は、アコムカードの方がおすすめです。
シンプルにお金を借りる機能しかないため、ショッピング機能を使いすぎてしまう心配もありません。「もしもの時の切り札」として持っておくのも良いでしょう。
カード機能があると余分にショッピングをしてしまいそうな人、カードローン機能のみを使う予定の人には、借入れ専用の「アコムカード」をおすすめします。
シルバーのカードは「ACマスターカード」
シルバ―の外観が目印のカードが「ACマスターカード」で、マスターカードという名称からもわかる通り、クレジットカード機能がついています。
ショッピングのときにクレジットカードを頻繁に使う人は、こちらのACマスターカードがおすすめです。
1枚でカードローン機能とクレジット機能の両方を持つことができるため、そのぶんだけサイフの中身がすっきりすることも嬉しいポイントです。
アコムカードのポイント
カードローンの利用を検討している時、基本となるのが黒色の「アコムカード」です。以下のような特徴があることを押さえておきましょう。
- 融資限度額は最大で800万円
- 貸付利率は年3.0~18.0%
- 全国のATMで利用可能
融資限度額は最大で800万円
消費者金融の場合、カードローンの利用限度額は800万円とされるところが多く、アコムも例外ではありません。(プロミスは500万円)
この金額800万円が、個人でアコムから借り入れられる最大限の金額を指しますが、誰もが800万円まで借りられるとは限りません。
アコムカードの限度額である800万円とは別に、個人ごとの返済能力に応じて契約限度額(契約極度額)が設定されます。
限度額は「総量規制」の影響を受ける
第一のフィルターは「年収」です。
アコムは貸金業法における「総量規制」の制限を受けます。
総量規制とは「貸金業者は利用者の年収の3分の1までしか貸し付けることができない」というルールのことです。
800万円をフルで借りるためには、最低でも2,400万円の年収が必要ということになってしまいます。
サラリーマンの場合、大企業でも中小企業でも年収400~600万円の人がお多いのではないでしょうか。
年収600万円であれば、借りられるお金の上限は最大で200万円ということになります。
本人の返済能力でも限度額は変わる
それでは年収が同じであれば、設定される限度額は全員同じなのでしょうか?
答えは「NO」です。
もう1つのフィルターである「本人の信用や返済能力が関係してきます。
アコムでは、申し込みを受けると審査を行います。
審査では個人信用情報機関にアクセスし、過去の利用実績を限度額設定の材料にしています。
はじめてカードローンに申し込む場合の信用情報は真っ白です。実績がないということは、過去に滞納の履歴が事故情報として記録されている人よりは信用があるかもしれません。
しかし、「本当に完済してくれる人か」は真っ白なデータからは判断することができません。
年収の高さと、その人が信頼できるかは別の問題です。
年収が600万円あったとしても、いきなり200万円まで借りられるわけではない、ということです。
アコムの公式ホームページでは「IR情報」で初回貸付金額が公表していますが、2019年の実績は「15万9.000円」でした。
あくまで平均ですが、初回の場合はこのくらいの金額であるということは知っておきましょう。
もちろん、完済の実績を積み重ねることで限度額を増額することは可能です。
どのくらい増額できるかは分かりませんが、年収600万円の総量規制の限度額である200万円に少しずつ近づいていくことはできます。
貸付利率は3.0%~18.0%
アコムでは、利用者の利用限度額に応じて金利が決定されます。利用限度額(アコムでいう利用極度額)と金利の関係は以下のとおりです。
契約限度額(契約極度額) | 適用金利(実質年率) |
---|---|
1万円~99万円 | 7.7%~18.0% |
100万円~300万円 | 7.7%~15.0% |
301万円~500万円 | 4.7%~7.7% |
501万円~800万円 | 3.0%~4.7% |
契約限度額に応じて、金利が段階的に低くなることが分かります。
当初の貸付け金額が15万円であれば、適用される金利は最大の「年18.0%」になります。
少しずつ完済の実績を積み重ねていけば、増額申請によって限度額が上がり、金利が下がることが考えられます。
全国のATMで利用可能
アコムでは、アコムのATMのほかに全国の提携ATMでも借り入れが可能です。
主な提携先としては、以下の5つの銀行があります。
- 三菱UFJ銀行
- セブン銀行
- E.net
- ローソン銀行
- イオン銀行
主要なコンビニに置いてある全てのATMが提携先になっていることは嬉しいポイントです。コンビニに立ち寄りさえすれば、24時間いつでも好きな時に借り入れができます。
ただし、10,000円以下の取引金額の場合は110円、10,001円以上の取引金額の場合には220円の手数料がかかることは覚えておきましょう。
細かい取引を繰り返すほど手数料がかかるため、できるだけまとめて取引をするほうがお得です。
ゆうちょ銀行は使えない
アコムカードを使ってATMからお金を引き出す際、ゆうちょ銀行TMでは取引できないことに注意してください。
ゆうちょ銀行をよく使う人にとっては「使い勝手が悪い」と感じてしまうこともあるかもしれません。どうしてもゆうちょ銀行を使いたいなら、提携しているプロミスがおすすめです。
しかし、主要なコンビニのどこでも借り入れられますから、そこまで大きなデメリットにはなりません。
アコムカードがおすすめな人
アコムカードがおすすめの人は、ズバリ「カードローンを積極的に使いたい人」です。
クレジットカードのショッピング機能を利用する予定がないのに、わざわざ持つ必要性は低いといえます。
ACマスターカードのポイント
一方のACマスターカードは、クレジットカード機能とACマスターカードの機能が1つになった商品です。以下のような特徴があることを押さえておきましょう。
- 利用できるブランドは「マスターカード」
- 年会費無料
- 利用限度額はアコムと同じ
- 明細が自宅に郵送されない
- 海外でもクレジット機能を利用可能
利用できるブランドは「マスターカード」
ACマスターカードは、VISAと並んで圧倒的なシェアを誇る「マスターカード」と提携しています。
VISAを選ぶことはできませんが、日本国内においては「VISAは使えるけどマスターカードが使えない」という店を探す方が大変です。不便さを感じることはあまりないでしょう。
海外においても、VISAと同様に主要先進国の大半の地域をカバーしているため、どの国でも重宝するはずです。
ショッピング機能とローン機能の両方が使える
名称のとおり、マスターカードのクレジット機能が搭載されています。
クレジット機能だけのクレジットカードを持っている場合、ショッピングでの支払いはできても現金を直接借り入れることはできません。キャッシング枠を設定すれば借り入れは可能ですが、審査に時間がかかるため即日で発行されないことが多いです。
ACマスターカードはカードローン機能付きの商品であり、アコムカードと同様に即日での発行・融資に対応しています。
年会費無料
クレジットカードでは、年会費を取られることは珍しくありません。年間数千円であっても、長年使うと負担する金額は大きくなります。
アコムのACマスターカードであれば、クレジットカードとカードローンが1つになった高機能でありながら年会費は無料です。
作っておくだけなら料金は発生しません。
いざという事態を想定して、あらかじめ作っておくという使い方も可能です。
利用限度額はアコムカードと同じ
ACマスターカードはカードローン機能付きのクレジットカードです。
通常のクレジットカードにはキャッシング枠という機能がついていますが、限度額は50万円~100万円程度までが上限であることが一般的です。
一方のACマスターカードでは、アコムカードと同じ800万円の利用限度額になっています。
もちろん全額を借りられるということではありませんが、より大きな金額を借りられる可能性があるのは間違いないでしょう。
ほかのクレジットカードの限度額は?
参考までに、ほかの主要なクレジットカードとの利用限度額(利用可能枠)の比較を紹介します。
クレジット会社名 | 利用限度額(利用可能枠) |
---|---|
アコム | 最大800万円 |
三井住友カード | ~50万円 |
オリコカード | 10万円~100万円 |
イオンカード | ~300万円 |
楽天カード | ~50万円 |
キャッシング枠とカードローンという違いはありますが、利用可能額に関してはACマスターカードが圧倒的に大きいといえます。
明細が自宅に郵送されない
ACマスターカードの利用明細は、アコムのホームページにログインすることで確認が可能です。明細書が自宅に届かないため、自分のプライバシーが守られます。
親や家族にこそカードローンの利用は知られたくないと思う人は少なくありません。アコムであれば、安心して利用できます。
なお、自宅への郵送が絶対にダメということではありません。もし自宅に郵送してほしいと思ったら、書面の受け取り方法を自宅に設定すれば受け取ることも可能です。
海外でも利用が可能
クレジットカード機能については、海外でも利用できます。
ACマスターカードを1枚持っておけば、国内でのキャッシングと海外でのクレジットカードの利用を1枚で完結させることが可能です。
ACマスターカードがオススメな人
ACマスターカードがオススメの人は「クレジット機能をガンガン使いたい人」です。
アコムのクレジットカードは毎月の利用金額から0.25%が自動的にキャッシュバックされます。
1万円分の買い物をした場合25円と決して大きな金額ではありませんが、大きな金額の買い物をする時には利用価値があるでしょう。
ほかのクレジットカードのポイントと比較すると高いわけではありませんが、失効の心配がない点は強みです。少しずつでも確実に貯めることができるでしょう。
自動契約機(むじんくん)を利用すれば即日で発行されるのもメリットです。
急いでクレジットカードとカードローンの両方を用意したい方とっては、有力な選択肢になります。
ACマスターカードの注意点
「クレジット機能とカードローンが両方使えるなら、ACマスターカード一択じゃない?」と感じる人も多いでしょう。
しかし、ほかのクレジットカードと比較した場合のデメリットもあります。ACマスターカードを利用する前に、以下の点については知っておきましょう。
クレジットカードによくある特典がない
クレジットカードといえば「海外旅行保険が付帯する」「提携するショッピング施設での優待」といったサービスが受けられるのが一般的です。
一方、アコムのACマスターカードでは、このような優待やサービスはありません。
旅行傷害保険を付帯させたい場合、別のクレジットカードを選ぶ方が良いでしょう。
一括払いができない
ACマスターカードの注意点は「一括払いに対応していないこと」です。
通常のクレジットカードは原則、翌月1回払いを選択すれば手数料がかかりません。
一方のACマスターカードは全ての支払いが「リボ払い」の扱いになります。
リボ払いで発生する利息は「日割り計算」ですから、返済が長期化するほどに発生する利息が大きくなってしまいます。
一方、絶対に手数料を払わないといけないのかというと、そうではありません。借りたお金を毎月20日から翌月の6日までの間に全額を返済することで、利息が発生しなくなります。
家族に利用がバレる可能性がある
ACマスターカードの受け取り方法は「来店での受け取り」または「郵送」の2つです。
いうまでもなく、郵送の場合は自宅に届けられます。カードローンやクレジットカードの利用を家族に内緒にしている場合、バレてしまうリスクがあります。
バレたくない場合は、近くの店頭窓口や自動契約機(むじんくん)に来店する方法を選びましょう。その場でカードが発行されるので、家族に見られるリスクなく受け取ることが可能です。
アコムカードは何種類? まとめ
今回は、アコムで発行されるカードの種類と特徴について解説しました。
ショッピング機能が必要かどうかに応じて、黒いアコムカードとシルバーのACマスターカードのどちらを利用するかを決めましょう。
ACマスターカードはクレジット機能もある多機能が自慢ですが、ほかのクレジットカードのような多彩なサービスや特典はありません。
海外旅行保険を付帯させたい時など、アコムカードとほかのクレジットカードを別々に持っておくほうが良い場合もあります。